猫は想像以上に高い知能を持つ生き物だということに気づくことがありますよね。ネットを調べれば、猫の研究者からの様々な報告も読むことができますし、実際に、ねこの飼い主さんも人の話す言葉を理解しているのでは?と感じることも。
このような猫にとって、日常生活の刺激はとても重要に。
そこで、役立つのが知育玩具です。
知育玩具は、野原で生活していた時代の猫が、生きるため、ハンティングにも活かされていた狩りの習性を呼び起こす力があり、飼い猫の知能を引き出し、さらに引き伸ばすことができる魔法?ともいえるツールです。
インタラクティブなパズルやトリックを通じて、知的能力が開発され、問題解決能力を向上させることができます。
この記事では、猫の知育玩具のメリット、性格診断から判断できる最適な知育おもちゃの選び方、そして知育おもちゃのステップ・バイ・ステップの取り入れ方について詳しく説明していきます。知育玩具を通じて、猫の知能を引き出し、豊かな日々を提供しましょう。
1. 猫の知的レベルを再認識する
猫と一緒に遊んでいると、問題解決能力、記憶力、学習能力、社交性などが備わっていることを認識する飼い主さんも多いですよね。
例えば、ペットボトルの手作りフードディスペンサー(後述します)を使った餌やりでは、飼い主さんが転がして遊び方を見せます。
すると、たまたまこぼれた餌をみて、“転がしたら餌がゲットできる”ことを偶然の繰り返しから経験値として学び、習得します。人から見れば、とてもベーシックな学習結果ですが問題解決能力を感じ取る一例です。
わたくし事ですが、閉まっている部屋の扉を自分で開けて入ってくる飼い猫を見ると、開け方を習得しているんだ、と感じることがあります。
もちろん、猫の筋肉の動きには制約がありますので、人のように片手で握って袋を破る、といったことはできませんが。苦笑。
とはいえ、知育玩具は、猫が考え、解決策を見つける機会を提供しますので、日常生活の中に取り入れることで、日々、知的な活動を楽しみ、メンタルヘルスにいい影響を与える道具です。
2. 猫のおもちゃ3つのメリット
ペットショップから迎える場合も、保護施設やブリーダーから迎える場合も、飼い主さんは、今後の楽しい時間を待ちわびて気持ちが舞い上がります。
一方で、子猫にとっては、新しい生活環境、新しい飼い主さんで不安しかないかもしれません。猫にとって新しい生活に慣れることが安心につながります。
そのためには、猫ちゃんにとっての新居が安全な場所であることを認識させ、信頼関係を構築していく必要があるのです。
また、猫を飼っている飼い主さんでも、より深い絆の構築に役立つのがインタラクティブに楽しめるおもちゃ。飼い主さんと一緒に楽しめるあそびは、仲間意識も芽生え、より強い絆の構築に一役も二役も飼うことができます。
猫との生活で最も必要なのは、関係性を深めリラックスして過ごせる場所を提供することと言えます。
猫のおもちゃは、猫を迎えた飼い主さんが心の距離を一気に距離を縮めることができるツールです。まずは楽しくインタラクティブに過ごせる一般の猫おもちゃで「猫ライフ」をはじめましょう。
一般的な猫玩具も揃えて猫生活をはじめましょう。
メリット1. 狩猟本能の覚醒
子猫や成猫にとっての玩具は、猫の習性である狩猟本能の覚醒に役立っていることを認識しましょう。
猫は本能的に狩りを楽しむ動物です。
飼い猫であればハンティングをしなくても食べ物が手に入る環境で生活できますが、自分で獲物を捕まえたいという欲求は決して消えません。
幼い子猫たちにとってもインタラクティブなおもちゃは、食料を得る本能を呼び起こすものです。
メリット2. 脳の活性化
毎日、飼い主さんにしたがっている家猫にとって、猫のおもちゃは脳に特別な刺激を与えます。
知育おもちゃの入門編ともいえる単純作動で餌を得ることができるフードディスペンサーは、食事のために、余儀なく知恵を使うことになり、苦労して食料を獲得した達成感を与えます。
※自動で給餌されるディスペンサーでは脳は活性化しませんので、悪しからず。。
メリット3. 絆の形成
迎え入れたばかりの子猫に取って、新しい生活環境に適応するのは容易ではありません。
なかなか懐いてくれないと感じる飼い主さんにとってもねこおもちゃ玩具は、遊びを通じて絆を形成できる時間です。
とくに、飼い主さんが遊び方を猫に教える知育玩具は、子猫にとって親猫のハンティングを見様見真似で覚えるハンティングゲームの疑似体験。
ゲームを通して飼い主さんと絆が形成されていきます。
3. 猫用知育玩具の与え方とステップアップ方法
新しい家族として子猫を迎えたら、乳幼児と同じように接することが大切。
飼い主んさんが進んで遊び相手になってくれることが分かると、猫はリラックスして心を開き、不安から解放されるようになりますよ。
飼い主さんと子猫のインタラクティブな遊び道具「猫じゃらし」は、定番中の定番ですが、猫の気持ちをつかむのに、猫じゃらし以上のおもちゃはありません。
ステップ1. 猫じゃらし
獲物を追いかけるハンティングゲームとして、飼い主さんとの絆を深めるおもちゃの最たるものが猫じゃらしですね。
猫じゃらしは、インタラクティブなおもちゃというだけではなく、猫がからだを動かして、ストレスを発散させることができるツール。飼い猫なら、敵から狙われることなく生まれながら捕食者のように振る舞える機会です。
子猫は目立つ1点を見つめる傾向があります。紐付きの釣り竿タイプの猫じゃらしもよいですが、絆を早く深めるなら、まずは飼い主さんの手元で動く、短いスティックに鈴やおもちゃが付いた猫じゃらしがおすすめです。
セルフで遊べる猫じゃらしもありますが、最初は、飼い主さんとの絆を深める目的なら定番の猫じゃらしで一緒に遊んであげましょう。
スティックタイプの猫じゃらしで飼い主さんとの信頼関係が出来たら、広範囲で動きのある紐付き猫じゃらし、セルフを使うならその後が良いかもしれません。
ステップ2. 手作りフードディスペンサー
第一章でふれた手作りのフードディスペンサーは知育玩具の導入に最適なアイテムです。飼い主さんとの信頼が出来上がり、セルフでも遊べるようになったら自分でフードを得ることを猫ちゃんに教えましょう。
シンプルな猫の知育玩具なら手作りで。レッツチャレンジ!
広く?知られている猫の手作りフードディスペンサーはペットボトル数か所に穴を開けて、キャットフードを入れるタイプ。こんな感じ。(写真)
ペットボトルの猫知育玩具は手作りしても簡単。いつも食べているフードが確認でき、穴からは匂いも感じるディスペンサーは、製作時間10分以下です。すぐに完成しますよ。(作り方の説明は不要ですよね?)
ペットボトルフードディスペンサーのポイントは、キャットフードを手に入れるために自分で努力する必要がある点。とはいえ、転がすとフードが出るおもちゃは、けりぐるみの要領で容易にフードを手に入れられます。すぐに成果に結びつき集中力、持続力を養うことができます。
同じフードディスペンサーと呼ばれる自動給餌器(時間になると所定の量を提供する餌やり器)では思考力が養われません。
ステップ3. 猫用知育玩具導入
さて、集中力や持続力がついたら、いよいよ猫にも知育玩具を検討する時期です。
とはいえ、猫用の知育玩具も種類が多く、簡単なものからハイレベルなものまでさまざま。
最初から難易度の高いおもちゃは猫にとってストレスになり、上手にフードを獲得できないと、自分用ではないと考えて使わなくなってしまうことさえあります。猫の知育玩具のおすすめ導入方法は、やはりシンプルでやさしいレベルのものから。
愛猫用知育トイのレベルも最初から高度になり過ぎるとストレスにもなりかねないので要注意ですよ。
4. 知育玩具とは
様々な猫用のおもちゃがある中で猫の知育玩具と言えるかどうかの判断基準は、その役割にあるかもしれません。
最も大きな要素は、問題解決要素の有無。知育玩具には、猫が何かを考え、解決策を見つける必要がある要素が含まれています。例えば、食べ物を得るために複雑な動作をする必要があるおもちゃは、典型的な知育玩具です。
もう一つが、知的な刺激をあたえられる設計かどうか。知育玩具は、猫の認知能力を高めるために設計されています。つまり、単に追いかけるだけのレーザーポインターはこれに該当しませんが、隠れた食べ物を探して見つけるようにするおもちゃは知育玩具です。
一般的に、猫用知育玩具は、猫が長時間遊んでいる間に、何度も解決策を試みるように設計されています。一度のアクションで完結するおもちゃは、知育玩具とは言えないかもしれません。
5. 飼い猫の習性を観察
5-1.性格診断テストをやってみよう
さて、いよいよ知育玩具を購入するとなったら、どれが飼い猫に合っているかを考えたいですよね。もちろん、細かいところにこだわらず購入する飼い主も多いです。
ですが、猫がより興味を持つ知育玩具の方が、一緒に遊んでいて猫も飼い主さんも一緒に楽しめるものです。
ここからは、猫の性格や行動に基づいて最適な知育玩具を提案するための診断テストです。このテストで、飼い主さんが自分の飼い猫に最も適した知育玩具を見つけるヒントに活用してくださいね。
5-2. 好きなおもちゃのチェック
今の飼い猫の行動パターンは次のうちどれですか?
A: ぬいぐるみやボール置いておくと、じゃれたり一人遊びをするのを好む。
B: 隠遊びのネタや食べ物を求めるように部屋の中をパトロールすることが多い。
C: 容器の中でも食べ物の臭いがあると、叩いたり転がしたりする。
D: 問飼い主さんと遊ぶと急に挑戦的になり、かまわない時は静かに過ごすことが多
回答に基づく最適なおもちゃは?
A: 一人あそびを楽しみながら餌がゲットできるおもちゃ
B: 隠れ場所を使った知育おもちゃ(隠しパズル、トンネルに隠されたトリート)
C: 食べ物を取り出すために数種類の仕掛けのあるフードディスペンサー(難易度:高め)
D: 飼い主さんと一緒に楽しむことも一人遊びもできるおもちゃ
6. 猫用知育玩具導入時の注意点
6-1. 手ほどき
猫に知育玩具を与えても、一人で開始できるものではありません。
ほとんどの猫の知育玩具はキャットフードを入れて楽しむもの。とはいえ、自作ペットボトルのフードディスペンサーのように必ずしも透明なものばかりではありませんし、猫が自力で探し出し、取り出すことを学ぶ玩具です。
猫の知育玩具は、プレイする前に、必ず飼い主さんんがおもちゃにフードを入れるところを見せ、場所を教えてあげることが大切です。
6-2. 時間がかかる場合の対処
猫が頭を使う知育玩具は、フードを入れるところを見せるだけではなく、取り出し方も一緒に教えてあげましょう。
飼い主さんが(繰り返し)お手本を見せることで取り出し方を学びます。それでも、なかなかできない場合は、手をとり足を取り教えてあげましょう。
入門レベルの易しい猫の知育玩具なら同じ動きで取り出せる仕組みがいくつか並んでいる仕様が一般的です。
一か所取り出す方法を教え、残りを自力で取り出すように仕向けます。
慣れてくると得意げに取り出すようになりますので、そのタイミングで次のレベルに移行すれば、猫の知力が鍛えられ、知育玩具本来の役割を果たすようになりますね。
6-3. 監視
一般の猫用玩具と異なり、知育玩具は複雑な動きが要求され、そのために細かい仕組みになっていることが多いです。
場合によってはパーツが外れたり、欠けたりすることもあります。
上手にフードを入手できるようになったからとはいえ、知育暗愚を与えて遊ばせておくとフードと一緒にパーツの一部を飲み込む危険もあるので要注意。
猫に知育玩具を与えたときには、必ず飼い主さんが一緒に見守る中で遊ばせるようにしてくださいね。
6-4. 遊びの時間
猫はツンデレと言われるように、遊びたい気分のときには本気度を増してじゃれますが、気分が乗らないときには、いくら飼い主さんが誘っても応じません。
とはいえ、猫ちゃんたちが本気になりやすい時があるのはご存じですか。
それは、ハンティングの気分が盛り上がる空腹時です。
朝、フードボールで主食を与える前や夕食前など空腹時に知育おもちゃで遊んであげると、猫ちゃんの食いつきも増し増しです。笑。
6-5. 洗浄
猫が玩具で遊ぶのは、ハンティングのシミュレーションということはお伝えしているとおり。
手と口で獲物を押さえるように猫が玩具で遊ぶときにも手や口を使います。
猫玩具に付着したよだれには、人にとって害になる常在菌も棲息していますので、猫が知育玩具で遊んだ後は、分解して隅々まできれいに洗浄するように心掛けましょう。
猫ちゃんと遊んだ後は、手洗いも忘れないでくださいね。
7. 猫用知育玩具の選び方
では、猫の知育玩具を選ぶ際のポイントはどんなところでしょうか。
ポイント1. 材質
猫用知育玩具はフードディスペンサーを兼ねたものが多く、フードで容器が汚れやすいこと、フードを前に猫もよだれが大量に分泌すること、苦笑、一か所を執拗に長時間舐めることでよだれが付着し、一般の猫玩具に比較しても汚れ方が目立ち、不衛生になりがちです。
このことから、猫の知育玩具は手入れのしやすい素材が望ましいといえます。
犬の様に激しい力が加わることは滅多にないため木やステンレスといった丈夫なおもちゃにこだわる必要性はないかもしれませんが、丈夫なパーツに越したことはありません。
ポイント2. 構造
細かなパーツが組み上がってできている猫知育玩具は、パーツの間も汚れが溜まりやすいため、洗浄の面からも分解しやすいのが好ましいといえます。
上級レベルほど、複雑な構造になりがちなので、なるべくシンプルな構造がベストです。
猫用の知育玩具は、外れやすく、小さなパーツで出来ているものが多く、飼い主さんの監視下で遊ぶことを前提としていますので、この点も忘れないでくださいね。
ポイント3. レベル感
猫の知育玩具を選ぶときにはレベル感も重要。猫のおもちゃも使わなければ知育教材になりませんよね。
普段の行儀の良さやしつけの飲み込みの良さを判断して最初から高難度のおもちゃを与える飼い主さんもいらっしゃいます。ですが、知育玩具も猫が達成感を味わうことで次のプレイの励みになります。
集中力や持続力を必要とする猫の知育玩具は、成果につながらないと与える意味がなくなりますので、その点は忘れないようにしてくださいね。
5. その他の猫用知育玩具のおすすめ3選
猫の知育玩具にはレベルがあります。
まずは簡単なものから。徐々に難易度を挙げていくようにしましょう。
⓵ ファンタジーワールド ペットメイズ「Shake-N-Roll/シェイクンロール」
- ファンタジーワールド ペットメイズ「Shake-N-Roll/シェイクンロール」
この猫の知育玩具は、ボールを転がして、フードを外に出す仕掛けになっています。
「ボールを入り口まで転がさないとフードにありつけない」ことを学び、1回の食事で3度同じことを繰り返すことでフードの獲得方法を習得します。
② イタリアferplast社製 知育トイ 犬 猫 トレア
- イタリアferplast社製 知育トイ 犬 猫 トレア
ひとつは、カバーを外して、もう一つはカバーをスライドさせてフードをゲット!
毎回、2つの方法で3か所からフードを入手することを学べる猫用の知育玩具です。
③ MDF製 ペット用 餌入れ 知育玩具 TEC-CT00334D
- MDF製 ペット用 餌入れ 猫 知育玩具 TEC-CT00334D
最初の2つより難易度が格段に上がっていますが、そこそこの難易度。この猫の知育玩具は、2通りの獲得方法を学びます。
肉球タイプの知育玩具は、まっすぐスライドさせるところ、カーブしてスライドさせるところ。
さらに、難易度を上げるロック付き仕様です猫の知育向上を目指すことができます。
6. まとめ
ハンティングは、いわば動物同士の知恵比べであり、サバイバルゲームですが、家でハンティングの気分にさせるのが猫玩具です。
猫の知育玩具といっても、与えるだけではなく猫ちゃんたちと一緒の時間を楽しむことが大切。
難しすぎると、猫はおもちゃに興味を無くしてしまうこともありますので、難易度を下げて遊んであげてくださいね。
フードの獲得方法を教えて上げながら、猫じゃらしとはまた違った愛情の注ぎ方で絆を深めでみましょう。