猫を飼い始めたら、最初に猫にトイレをしつけなければなりませんよね。
初めて猫を飼う方の中には、猫にトイレをしつけるにはどうすべきか、しつけ中も粗相の心配なく覚えるにはどうすべきか悩んでいる方も大勢いると思っています。
この記事は、主に、ペットショップやブリーダー、あるいは動物保護団体から子猫を迎えることになり、子猫にトイレをしつけるトレーニング方法を知りたい飼い主向けに書かれています。具体的には、
・しつけ中、知っておくべき子猫のトイレサインや仕草
・子猫トイレのしつけに最適な猫トイレの置き場所
・子猫のトイレのしつけをスピードアップする方法
・しつけしやすい子猫用トイレ導入のポイント
・子猫のトイレに敷きたい猫砂の検討項目、他
など、これから子猫を飼う予定の飼い主や、猫を迎えて日が浅く猫にトイレのしつけの真っ最中の飼い主向けに、子猫トイレのしつけで事前に習得しておきたい知識を一つひとつ丁寧に解説しました。
猫トイレのしつけ方法を実践的に書いていますので、読んだら是非活用してくださいね。
1. 子猫のトイレしつけ方
自分のにおいが何もない慣れない場所で、知らない人と一緒に住む子猫。新しい環境にストレスを感じても不思議ではありません。
猫トイレのしつけを始めるにあたり、設置する猫トイレは使いやすく、リラックスできることがとても大切です。
・トイレが必要になる仕草やタイミングを理解する
猫を初めて迎える飼い主は、遊んでいる間に猫がトイレに行きたくなるタイミングをどう判断すればよいか、トイレのサインの見分け方が分からず悩んでいる飼い主さんも多いですよね。
遊んでいる間はもちろん、トイレのしつけ中でも急に粗相をされたら困りますし、猫がトイレを使いたがっているときのトイレ前の仕草についても学んでおかなければ、安心して猫を飼い始めることもできません。
新しい里親も、事前に猫がトイレを使うタイミングや仕草を学んでおけば、部屋を汚さずにトイレのしつけを済ませることができます。是非把握しておきましょう。
2. トイレが必要なタイミングとは?
何事も最初が肝心。子猫のトイレのしつけに必要なトレーニングは、猫が家に来たその日から始まります。
子猫がウンチやおしっこをもよおすタイミングは、食事の後や水を飲んだ後が多い、ということを覚えておいてください。
食後、水を飲んだ後10分~15分は目を離さずに、出来ればケージの中に入れて観察しましょう。
そわそわしたら直ぐにトイレに乗せてあげます。
朝、もしくは昼寝から目覚めた後もトイレ行きたがるタイミングです。寝起き後は、しばらく様子を見て、トイレを確認しましょう。
猫を飼い始めたとき役立つアイテムのひとつは、表がコットン裏面防水加工のシーツ 。ケージの中に敷くのにちょうどいいサイズですし、洗って何度も使えますのでおすすめです。
3. 子猫が発するトイレサインは仕草で判断
外で暮らす野良猫の場合、トイレの場所を探すときには、ウンチが隠せる柔らかい地面を探し、地面を引っかく仕草をします。
子猫を飼い始めた時にも柔らかい場所を求めて畳やカーペットを引っかく仕草を見せることがあります。
部屋に離している間、猫が床をクンクンした後、砂を掛けるような仕草をしたら、おしっこ、ウンチをしたがっている可能性があります。
一方で、猫の嫌いな臭いが付近に漂うときにも同じような動作をします。
もしトイレではない場合、猫の嫌がるにおいがその付近にある印なので、粗相の後がないか、ウンチが転がってないか、原因をチェックしてみてくださいね。
同じような猫の動作で違いを見分けることは難しいので、トイレを覚えるまでは、排せつしたい時と考え、粗相前に速やかにトイレに連れていくことをおすすめします。
4. 猫のトイレのしつけ期間は?
ブリーダーやペットショップから子猫を譲り受ける場合、動物愛護法によって、生後8週間は子猫を販売できないという規則があります。
子猫が自分で排せつできるようになる生後2、3週間は、親猫がおしりの辺りをなめて排せつを促します。
同時に、親の排せつ後の行動を見て、真似て、排せつ物を隠し、においの消し方を覚えます。
野良猫は、今でも柔らかい地面を見つけて排せつし、土や砂を掛けて気配を消していますよね。
このような行為は、猫がまだ野生動物だった頃、他の肉食動物から狙われることを避けるために身に付いた護身術のひとつと言われ、人に飼われるようになっても砂場を探し、排せつ後に砂を掛ける習性に表れているといいます。
となれば、生後8週間を過ぎて、ブリーダーやペットショップ、保護センターから譲り受ける場合、スタッフによって子猫はトイレのしつけを一通り受けているのが一般的です。
猫の里親になる飼い主として必要なことは、「新しい環境」で不安なく用を足せるための猫トイレのしつけでありトレーニングです。
猫が砂場に用を足すのは習性ですので、家に来る前に砂場を整えてあげましょう。初日が最も重要です。
5. 介助は猫トイレのしつけをスピードアップ!
子猫にとって飼い主の家は新しい環境ですが、前項で説明した通り、人が準備した「トイレ」というものを知らないわけではありません。
飼い主が、親猫の様にスキンシップを兼ね、猫のトイレのしつけを補助してあげることで、スピードアップを図ることができます。
・子猫のトイレしつけ 介助 3ステップ
子猫用のトイレを準備し、新しい猫砂を敷いてケージの中にセットします。
1.猫が到着したら、トイレがきれいな状態で子猫を猫トイレまで連れていく
2.出入口を教えるように、誘導しながらトイレの中にいれる
3.トイレの中で砂掛けするように、何度かやさしく前足に手を添え手ほどきする
子猫を誘導・介助することは、新しい環境でも短時間でトイレの使い方を覚える方法なので、是非試してくださいね。
・トイレ以外で粗相をしてしまったら要注意!
トイレをきれいにキープすることは飼い主の務め。
トイレが排泄物でいっぱいになると、トイレに入らなくなるばかりではなく、ほかの場所に粗相をしてしまう原因に。
もし、トイレ以外で粗相し、排泄物のにおいが付いてしまうと、その場所をトイレと勘違いして、また同じ場所で粗相をしてしまうこともあります。
万が一、タイミングを逸してトイレ以外を汚されてしまった場合は、ペット用の消臭剤で完全ににおいを除去してくださいね。
そのあとのお洗濯も忘れずに。
最初の失敗を引きずらないように、初期段階で猫のトイレトレーニング方法について、マスターしておきましょう。
初日に上手くいけば、問題なく2日目以降もきちんと猫トイレで用を足してくれますよ。
猫トイレ本体のお掃除は猫が気持ちよくトイレを利用するために欠かせません。飼い主さんにとっても猫トイレのお掃除は臭い対策になりますので定期的に実施してくださいね。
6. 理想の子猫用トイレを準備
子猫にとって使いやすい理想のトイレとはどういうものかご存じですか?
トイレのしつけ中、最も大切なのは、トイレであることが猫にとって直感的にわかること。
子猫でも抵抗なく入れる構造であることが条件です。具体的には
・外側から猫砂が認識しやすいオープンタイプの猫トイレ
・入り口は縁が低く出入りしやすいトイレ
といったトイレが好ましいといえます。
一方で、飼い主側から見て子猫のトイレのしつけ面を考慮するなら、コンパクトな子猫トイレがおすすめ。初めての飼い主向けに、猫砂とおしっこシート付き猫トイレ もありますので、検討してみてもよいかもしれません。
後から詳しく説明していますが、子猫を飼い始めるにあたり、ケージは不可欠。子猫のトイレのしつけは、ケージの中が最適なので、ケージに入る猫トイレを準備しておきたいところです。
7. 理想的な子猫用の猫砂を敷き詰める
子猫用トイレというのは耳にしたことがあるかもしれませんが、子猫用の猫砂というのは聞いたことがありませんよね?
猫砂は、子猫も成猫も同じ猫砂が使われます。つまり、どんな砂でも猫にとって排泄物を隠すことができれば、さほど大きな問題ではありません。
とはいえ、飼い主ならば、より安心して育てたいと思うのが親心。猫砂にも気を遣いたいですよね。
サイズについては、より小粒である方が子猫にとって使いやすい猫砂です。
一方、子猫は好奇心旺盛。猫砂も口に含む可能性があります。
誤って飲み込んでもその安心できるのは、シリカゲルのような化学物質よりも天然素材の猫砂が安心です。
植物から生成されたペレットや状のウッドチップ(定番はニャンとものウッドチップ猫砂:子猫なら小さめ粒)などもおすすめです。
8. 猫トイレの置き場所は?
子猫用のトイレについて説明した前項でも触れましたが、猫トイレの置き場所で最も適しているのはケージの中です。
これは、猫にトイレをしつけている期間中だけに当てはまるものではなく、次のような理由から子猫の間に必要な措置ですので、是非実践してください。
・理由1. 行動制限下でアクセス可能
猫との生活が始まっても四六時中猫と一緒にいることはできません。
子猫は新しい生活環境で放し飼いにすると、新しいテリトリーを確認するために探検を始めます。
飼い始めの子猫に対しては、誤飲・誤食を避けるために、外出中、家事の最中、就寝中など、監視できない場合は、ケージの中で行動制限させる必要があります。
子猫の行動制限にケージは不可欠なので、ケージ内にトイレは欠かせないのです。
・理由2. 子猫を観察する最適なロケーションになる
さらに、ケージは、猫用品の中で最もスペースが必要な家具。
となれば、大多数の飼い主は、スペース的に余裕のあるファミリールームに置くと考えられます。
ファミリールームは飼い主が最も多くの時間を過ごす場所であり、メインの居住スペースに設置したケージのトイレは、頻繁にチェック可能で子猫の健康観察も容易です。
・理由3. 子猫の生活環境が整う
行動制限の居場所として活用するケージなら居心地よくセッティングするのは、飼い主の役目。
子猫のためにクッションやハンモックなどの休憩スペースをつくることでおのずと快適になります。
普段、子猫のの居場所がケージの中なら、アクセスが重視される猫トイレの置き場所もケージの中、ということになります。
一般的な二段ケージの二階が猫の休憩場所になるのであれば、一階は最適な猫トイレ置き場所になります。
ご存じの方もいるかもしれませんが、くさいニオイは下に沈みます。休憩場所が二階、トイレが一階といった場合、距離的に近い位置関係にありますが、消臭力のある猫砂やおしっこシートを使うことでにおわない環境が出来上がります。
トイレはケージや休憩場所から離して置くのが良いと言う記事を読んだ方は、多少混乱するかもしれません。
編集部では、トイレとケージを離して置くのは、あくまでトイレをきちんと使えるようになった成猫になってから、と考えます。
半年から1年後、トイレが窮屈になれば、大きめな成猫用トイレに買い替えが必要になります。
大きな猫トイレは、ケージの中で広いスペースを占拠するので、このタイミングでトイレとケージを離すのがおすすめのプロセスです。
9. 最適なケージの設置場所
それでは、猫トイレを設置したケージはどこに置いたらよいでしょうか。
猫は、飼い主の近くで安心して過ごしたいと考えています。となると猫目線で考えた場合、必然的にファミリールームです。
では、飼い主目線なら?
改めての説明になりますが、飼い主が、普段食事をしたりリラックスするファミリールームが子猫の様子を気遣える場所として最適なケージの設置場所です。
ファミリールームの中でも、直射日光が当たらない場所、テレビなどの生活音から少しでも離れた場所、さらに、飼い主が普段いる所からは「付かず離れず」の距離感が保てる場所ならば猫はリラックスして過ごすことができる場所といえます。
万が一、猫がトイレ中に、人目を気にするような仕草を見せた場合は、飼い主とケージが近すぎると考えられます。
特に猫と一緒に住み始めて日が浅ければ、環境に馴染むのもこれから。100% 信頼を寄せきれてない飼い主の近くで排せつすることに不安を感じる猫もいます。
使ってもらう猫トイレのしつけにも影響が生じることがありますので、周りを気にする神経質な子猫の場合は少し工夫が必要です。
たとえば、トイレに入ることを何度も躊躇している行動をみたらその場を少し離れる、簡易的にプラスチック段ボールやスクリーンを活用して隠したり、猫がトイレを使用している間は無関心を装うなど、猫のプライバシー配慮してみてください。
10. 猫がトイレを覚えてくれない場合の対処法
中には、飼い始めてしばらく経つのに粗相を繰り返す猫もいます。そのようなケースでも、トイレトレーニングには根気がいると認識し、粘り強く続けてくださいね。
トイレを覚えてくれない猫へのトイレのしつけ方も様々です。
まずは、トイレの配置、衛生状態といったトイレ環境の見直しから。さらに、飼い主さんが気づきにくい猫の精神的ストレスの改善。これら2つの要素がトイレのしつけに有効なことが多いので、是非試してみることをおすすめします。
11. まとめ
猫は、とてもきれい好きです。
ウンチを見つけたら取る。固まる猫砂を使用している場合は、固まりを日々処理するなど、猫がトイレを使用するときに障害となる排泄物は都度クリーニングが基本です!
汚いトイレは猫も使いません。使わなくなってしまえば、トイレのしつけまで無駄になってしまいます。トイレのしつけが終わった後もきれいなトイレを維持し、衛生的な環境を維持してくださいね。