猫を飼っている方やこれから飼おうとする方にとって、砂場環境を確保する猫トイレは必需品。とはいえ、トイレが目立つとインテリアコーディネートも台無しになりかねません。飼い主さんにとっても猫トイレの置き場所は重要なテーマです。
新たに猫トイレを収納する家具を利用する場合、家具の設置時にいくつかの重要なチェックポイントがあります。
この記事では、まずは猫が隠れてしまったトイレで迷わないようにする設置前の注意点を解説。そのあと、収納家具の配置場所を選ぶ際のアドバイスやスペースの効率的な活用方法についてもご紹介します。
収納家具使用後、トイレトレーニング中に生じる問題の解決方法、清潔さとメンテナンスの重要性、さらに、各素材の特徴やメリット、トイレトレーニングへの適合性など、満載です。猫との快適な生活を実現するために是非参考にしてみてください。
1. 猫トイレの収納家具へのスムーズな移行方法
猫トイレを収納家具に格納すると、安心してしまう飼い主さんが大多数です。
一方で、トイレ収納家具は猫にとって新しいトイレ環境。猫が最適なトイレ環境で使い始めることができるように、収納前に必ずトイレ本体のキズ、傷み具合など細かなチェックを済ませましょう。
1-1. 猫トイレと収納家具の環境を整える
猫トイレの収納家具を利用するときに最も大切なのは、収納家具よりむしろトイレ本体の環境です。まずは、格納する猫トイレにニオイがないか確認しましょう。
特に、収納家具内部は密閉されるため、臭いがこもりやすくなります。トイレ本体にニオイがないことが確認できたら、次は、収納家具に入れる前に猫砂を全て入れ替えましょう。
万が一、収納前にトイレを洗っても臭いが残るようなら猫トイレの交換をおすすめします。
収納家具のメンテナンスは、飼い主さんの生活環境維持だけではなく、きれい好きな猫が安心して使える清潔な環境を維持するためにも重要です。また、収納家具入り口付近は、クリアスペースとしてお掃除しやすくしておくことが大切です。
また、庫内はにおいがこもりやすいので、より消臭力のある猫砂を使ってくださいね。従来の猫砂の消臭が気になる場合は、キッチンに常備しているベーキングパウダーでの消臭対策もおすすめです。
1-2. 収納家具のトイレスペースを確保する
猫トイレ収納家具の置き場所は、テレビやキッチンなどの騒々しい所から離れ、人通りが少ないエリアを選ぶことが大切。人の気配がしにくく静かな場所は、ストレスなく用を足すことができる点で最適です。
さらに、アクセスのしやすさも要検討です。
特にトイレのしつけを子猫にする場合は、まったく見えない別の部屋よりも、飼い主さんと過ごす通常の生活空間から認識しやすい場所がおすすめ。
飼い主さんも猫がトイレを使っている様子がわかり、一方で猫も安心して用を足せるような距離感で置くと良いかもしれません。
1-3. 収納家具の向きを考えて設置
猫トイレの収納家具、収納ラックには、正面が出入り口になっているタイプと左右に出入口のあるタイプがあります。
設置する場所を検討するときに一緒にトイレ収納ラックの仕様も検討しなければなりません。
飼い主目線なら砂の交換や掃除には、前面が開閉できるタイプをおすすめします。猫目線で考えるなら正面の入り口がサイドにある、もしくは、正面に入り口があるタイプでも直接トイレにアクセスしないタイプをおすすめします。
からだが入り口から丸見えのような収納ラックは、トイレこそカバーされますが、猫にとってプライバシーが確保できずトイレをそのまま置く場合と環境は変わりません。
1-4. 猫トイレの場所を認識させる
猫トイレを収納家具に隠したら、収納家具内に猫を入れ、まず、猫にトイレであることを認識させましょう。猫トイレの場所を認識させることが大切なステップです。
猫が砂のにおいを嗅いだりザ、ザッとかきはじめたりすることで、自然にその場所をトイレの場所と認識するようになります。
中には、収納家具を設置する際にトイレも新品に取り換える飼い主さんもいます。一方、すべてが新しい環境になると、環境変化に敏感な猫は、今までのトイレがないことに困惑する場合もあるようです。
猫がトイレを探しやすいように、今のトイレと同じ場所に収納ラックを置いて、使用中のトイレをヨコに並べるなど、まず猫がトイレに迷わず行ける環境を整えてくださいね。
2. 継続的なトイレのしつけ
2-1. 収納家具へ変更時の猫トイレトレーニング
猫がトイレの際に収納家具を迷わず利用する習慣を身につけるまで、定期的にトイレトレーニングを続けてくださいね。
前章で説明したように、クローズ環境である猫トイレラックはオープン環境のトイレより通気性が低下します。消臭機能のあるシーツや砂を使うのは不可欠ですが、頼り過ぎは禁物です。
猫が清潔な環境でトイレを利用できるようにトイレチェックは欠かさず実施し、必要に応じて収納家具の清掃も行いましょう。
猫収納家具を使用したトイレトレーニングは、一般的なトイレしつけと同様に進めることができます。
ポイントは、1.猫が収納家具をトイレとして認識すること、2.庫内でも快適に使える環境を整えることです。
2-2. はじめから収納家具を使用した猫のトイレトレーニング
読者の中には、猫を迎えるにあたり、事前準備として猫トイレの収納家具を揃える飼い主さんもいるのではないでしょうか。
収納家具を同時に準備した場合は、まず、アクセス性最優先で設置します。猫がトイレに簡単に行けることが超重要です。
トイレ収納ラックの前面はお掃除しやすいように全開できるのが一般的。まずは、この仕様を利用して、最初のうちは、本来の入り口以外にお掃除用の扉を半開き状態にするのもおすすめです。
言うまでもなく、猫のトイレしつけ中は、飼い主さんがいる間のみケージの外に出すことがお約束ですよ。目の届かない留守中はケージの中で過ごさせることが粗相のリスクを下げます。
トイレを覚えてない子猫や野良猫を家猫として迎えた場合、トイレ収納家具の利用は、猫のトイレしつけが終わった後で。猫トイレそのものの環境に慣れてからです。
猫と同居し始めた1~2週間程度はケージの中にトイレ(収納家具に格納予定のトイレ)を設置し、中で生活が完了する環境を作ります。2段ケージなら、1段目のトイレ周りを段ボールなどで囲ってあげることでプライバシーも確保することができます。
3. 収納家具の設置場所を検討する
折角準備したトイレ用の収納ラック。置き場所にも留意してあげてくださいね。
動線のバランス感覚
猫トイレは頻繁に使用されるため、人や猫の動きに配慮して設置します。通常、静かでプライベートな場所が最適ですが、家族が集まるエリアや猫が頻繁にいる場所にも配置することで、猫のストレスを軽減することができます。
具体的な置き場所としては、テレビやキッチンなどの騒々しい所から離れた場所、収納家具自体を人の主要な動線から外した場所で検討しましょう。
猫トイレの収納ラックは猫トイレを隠す役割を果たしますが、猫が利用しやすいアクセス可能な場所に配置することも重要になります。
特に子猫を迎えた場合にトイレのしつけをするという場合は、まったく見えない別の部屋よりも、飼い主さんと過ごす通常の生活空間から認識しやすい場所で、と同時に、生活空間から一定の距離を置くという感覚で設置してくださいね。
収納家具のデザインや構造に注目し、ラックの入り口付近は猫が出入りできるスペースを十分に確保しましょう。
4. スペースの効果的な活用につなげる
猫トイレの収納家具を設置する飼い主さんの多くは、猫との共同生活で生じる猫用スペースを有効活用できる点をメリットに感じています。
4-1. 猫グッズ以外の小物の収納に
えさ、おやつ、ペットシーツ、猫砂といった猫用品の収納場所としての機能だけではありません。
猫トイレの上段の引き出しや収納部分には、外出時に身に付けるマスクやタオルの在庫はもちろん、棚不足で収納に困る増えすぎたハンカチ、笑、小物類、整理に困るエコバッグ、クーラーバッグなどの収納にも大活躍です!
4-2. 書籍や雑誌の収納やディスプレイスペースに活用
収納ラックによっては猫トイレにマガジンラックのように落下防止レール仕様に仕立てられたものもあります。もし、ソファやデスクの近くに置けば、読みかけの本手軽に手に取ることができますね。
さらに、収納家具上部の棚には、花やお気に入りの写真を飾ったり、アクセサリーなどを入れるジュエルトレーをオシャレに置いたりすれば、収納ラックエリアがお部屋の良いアクセントになりそうです。
その他、収納家具のデザインや機能によってさまざまな用途が考えられます。
ライフスタイルに合わせて、収納家具の多機能なデザインを活かしてみては?
5. 収納家具のスタイルやデザイン
猫のトイレをスタイリッシュに隠せる収納家具にも、自宅のインテリアに調和するモダンなデザインや木製の温かみある雰囲気、コンパクトなサイズのスペース効率型など、スタイルも多様です。
飼い主さんそれぞれが気に入って購入することが第一なので、この章では、迷われている方のために参考程度に記載します。
5-1. 素材やスタイルで選ぶ
まずは、自然素材を利用した収納家具。
木製の猫トイレ収納ラックは、何といっても一番ポピュラーな収納家具素材で、自然素材には、木製や籐などでできた家具などがあります。色の濃淡などほかのインテリアとの色合いに注意すれば、和室から洋室までどちらでもマッチするデザインです。
木製でありながらアートな雰囲気に装飾したタイプがクラシック収納家具。
より重厚感があり、ラスティーで新品なのに使い古された良さを感じる家具です。古民家風の部屋や洋風のおしゃれなお部屋にはインテリアとして馴染むデザインと言えます。
一方で、シンプルモダンな収納家具も。
素材は、合成化粧板をは、メラミンやポリエステル樹脂で表面を光沢仕上げしたラックが該当します。明るい色が多く、光沢感のあるラミネートが施された家具で、ミニマリストやあまり収納家具を目立たせたくない飼い主さん向け。一般的な洋間にさりげなく置けるデザインですね。
5-2. 機能性で選ぶ
猫トイレの収納におしゃれなスタイルや、インテリアとの相性は重視すべき点だとしても、それだけで簡単に選べないのも猫用の収納家具ですよね。「スタイル」「機能性」「使いやすさ」の三位一体が飼い主さんの理想です。
スタイルで目ぼしい家具を絞り込んだら機能性と使いやすさを確認しましょう。
機能性は飼い主さんによって求めるものが違います。限られた居住空間に置く猫トイレの収納ボックスでも、場所を有効に活用できる収納力のある家具を求めるのか、家具自体のサイズにコンパクトさを求めるのか、考え方も様々です。
使いやすさの点では、収納スペースがたっぷりある猫家具がおすすめ。猫のトイレ関連グッズ、例えばペットシーツや、猫砂、ミニ箒、除菌スプレー、消臭スプレー、ウェットティッシュ、雑巾、etc. も一か所に。部屋もスッキリ片付きます。
掃除のしやすさも重要です。1日一回は扉を開けて猫砂のお掃除をしますので、収納ラックの扉の向きや開き方、内部構造などは要確認。
飼い主さんにとってお掃除しやすい構造になっているかもチェックです。
6. まとめ
猫を飼い始めたら猫トイレのニオイや衛生問題などは、誰もが悩む問題です。
猫トイレ収納家具は、問題解決策のひとつとして猫のトイレ環境を整えるだけでなく、機能性と多機能性によって飼い主さんのライフスタイルをサポートします。
是非ご自身のお部屋にぴったりのデザインを選んで、猫トイレをスマートに収納してくださいね。