猫のケージ選びで迷っていませんか? 2段ケージと3段ケージ、どちらが愛猫にとって快適なのか…決め手がわからず悩んでいる飼い主さんも多いはず。実は、選び方を間違えるとストレスや運動不足の原因になることも。
本記事では、見た目以上に重要な使用目的、猫の性格や好みに合わせた使い方、猫とのコミュニケーションの取りやすさなど、2段ケージと3段ケージの違いを徹底比較!
さらに、猫の性格や生活環境に合わせた最適な選び方を解説します。愛猫が安心して過ごせるケージを選ぶためのポイントを、一緒にチェックしていきましょう。
1. 猫2段ケージと猫3段ケージの違い
猫ケージは、2段も3段もともに、脱走を防止し、安全に隔離するのが共通の目的。見た目の違いはもちろんですが、何を重視するのか、その目的によりキャットケージのタイプも変わってきます。
1-1. 猫ケージ2段タイプ
・特徴
上下のスペースが分けられているものの、3段ケージと比較するとスペースが狭く、猫が運動することはほぼありません。
一般的には、2段ケージの場合、猫の居住空間をトイレ階と休憩階に分け、安全に隔離するために使用されます。
・メリット・デメリット
3段ケージと比較した場合の2段ケージおすすめのポイントは、1.比較的コンパクトで、場所をとらないこと、2.移動がしやすいといったことがあります。
デメリットとしては1.空間が狭いため、居場所として長時間になると猫にとってストレスになる可能性がある。つまり終日生活させるような空間ではないといったことを押さえておきましょう。

1-2. 猫ケージ3段タイプ
・特徴
多層構造で、猫ケージ自体が大きいので猫は自由に移動できるようになっています。
3段ケージは、トイレを1段目に置いても上下に運動するスペースがありますよ。よって、猫は2段目と3段目を行き来することで運動不足解消につながります。
ケージの上部には猫がのびのびと運動できるようなスペースが設けられている場合もありますので、このようなケージは、猫が自分の領域を広く使い、居住スペースを最大限に活用できるため、猫にとってケージの中でもストレスの少ない環境を提供することができます。


・メリット・デメリット
2段ケージと比較した場合の3段ケージおすすめポイントは、1.猫にとっては大きなケージになり、ケージの広々空間を提供できること、2.猫が自由に動き回れるため、ストレスが抑えられることなどがあります。
一方、デメリットとしては、1.猫ケージが大型になることで置き場所の確保が難しい場合があること、2.移動がしにくいこと、3.購入価格が2段ケージより高くなる傾向がある、といったことは理解しておく必要があります。
猫ケージは、脱走防止と安全隔離に必要ですが、何を優先するかを決めればキャットケージ2段が適しているのか3段のほうががあっているのか、判断する方法になりそうです。
ケージ2段タイプの場合は、1段目にトイレを置けば、居住スペースは基本的にケージ2段目という使い方が一般的。猫がケージの中で遊んだり上下に移動したりすることはありません。一方で、猫ケージ3段タイプは3レイヤー。猫が運動するのに十分なスペースが確保できる点にあります。以下に詳細を説明します。
2. 猫ケージの使用目的・優先事項を整理しよう
飼い主さんのライフスタイルや猫の種類によっても猫用ケージおすすめタイプが変わってきます。
猫家具を揃えるのに予算を抑えることを最優先するのであれば、3段よりも廉価で購入できるケージ2段をおすすめすることになりますが、ここでは、値段以外の部分を説明します。
2-1. 猫2段ケージおすすめのケース
猫を飼い始めてケージを設置する理由として、脱走防止以外に、粗相防止、誤飲誤食防止といった役割も。


2段ケージではケージの1階部分は、飼い主さんがトイレ置き場として使用します。1段目なら砂の入れ替えも容易ですし、猫トイレを置くことを想定し、ケージの扉が大きく作られ掃除しやすい仕様になっています。
猫ケージを揃える飼い主さん側でも、1段目にトイレ、2段目をベッド置き場にするケースがほとんどですので、必然的に猫は2階でくつろぐようになります。
ですので、猫一匹を飼育する場合や普通サイズの猫であれば、猫ケージ2段タイプで十分なスペースを確保できます。
クッションやタオルを2段目に置いた場合は、明らかに床よりも高く、ある程度見晴らしが利く状態でまったりと仮眠できるスペースを提供しますので、2段ケージで充分かもしれません。
2段ケージは3段ケージよりもコンパクトで、場所をとりません。部屋に設置した時、猫ケージ3段のほうが圧倒的に圧迫感を与えますので、収まりの良さをある程度重視したいケースやスペースの制限がある場合には猫ケージ2段がおすすめです。2段ケージは3段ケージに比べて軽く、移動が容易であるため、猫の居場所を変えたい場合や、ケージを掃除したい場合にも便利です。
とはいえ、2段ケージは、運動させるスペースがありません。2段ケージを置いた場合は、飼い主さんの在宅中に広い室内で自由に運動させる必要があります。


2-2. 猫3段ケージおすすめのケース
猫ケージ3段は、猫にとっても人間にとっても、居住スペースを最大限に活用できる優れたオプションです。
3段タイプは、2段タイプよりも高さがありより多くのスペースを確保できるため、猫を多頭飼いしている場合や大型猫種を飼っている場合にも利用できる点がポイントです。猫に十分な運動スペースを確保してあげたい場合は3段がおすすめです。
3段タイプは、運動不足による肥満や関節痛などの健康問題に直面しやすい猫向けとも言えますので、場合によっては、キャットタワーを使わなくなったシニア猫に猫ケージ内のステップの数を増やして適度な運動維持させるうえでは適しているという意見もあります。
ケージ内におもちゃを置く場合も3段ケージです。休む場所と遊ぶ場所を区別することは単にケージを有効利用するといった意味以上に、より活発に上下運動を促すきっかけになります。


3段ケージになると、ケージ内にはトイレや給水・給餌ボウル、ハンモックやステップなど一式を設置、ケージ内だけで生活が完結できる十分な広さを確保することができますよ。
猫3段ケージは、家の中で長時間猫を安全に管理したい場合、例えば、共働きなどで8時間以上猫を留守番させる必要がある場合、3段ケージがおすすめです。
猫ケージの大きさや構造もブランドによって様々です。必ずしも猫ケージが大型である必要はありません。とはいえ、仕様によってストレスや不快感を与えることがあるため、適切なサイズとデザインを選ぶことが大切です。
3.猫が快適に暮らせるケージとは
猫がケージで生活するということは、思いっきり行動制限された状態。少しでもゲージの猫が快適な環境で過ごせるように考えてあげましょう。
3-1. 居住する十分なスペースを確保
猫は自由に動き回れるスペースがあってこそ快適に過ごすことができます。猫が身動きが取れないほど小さなケージは、猫にとって非常に不快です。十分なスペースがないケージに入れられると、ストレスを感じ、不安や不快感を抱くことがあります。
猫が自由に動き回れる適正サイズは、猫の大きさや体重、年齢、性格などによって異なりますが、一般的には次のような目安があります。
・猫ケージの高さ
高さは、猫が立ち上がって伸びたときに天井に手が届かない程度の高さがあることが望ましいとされています。成猫の場合は最低でも50cm、60cm以上が望ましい高さです。
・猫ケージの広さ
広さは、最低でも猫が体を回転させて動き回れる程度の広さで。成猫の場合は、幅70cm、奥行き50cm、程度は必要です。部屋のスペース上の制約がなければ、70×50を目安に。
猫の運動不足は、肥満や健康問題を引き起こしかねません。2段ケージで飼育する場合は、在宅中に猫と運動する時間を確保しましょう。
猫ケージで生活を完結するような場合は、自由に動き回るだけでなく、適度な運動をするスペースがあることも確認してくださいね。
飼い主さんの不在時間が長時間になる場合は、猫ケージ3段がおすすめです。
飼い始めに子猫ケージとして小さいものを設置したら猫の成長に合わせて、猫ケージを変更することも検討してみてください。最近では、猫ケージも増やせるタイプがあります。


3-2. 通気性を確保する
3方向がふさがれたようなケージ内で十分な通気性がないケージは、猫にとって不快。不快な状況はストレスを招きますし、空気が悪ければ、空気中の汚染物質もケージ内に溜まりやすくなります。
ケージ内に、においがこもったりしていると、猫はストレスを感じるだけではなく、長期間のストレスは免疫力の低下を招き、病気にかかりやすくなる可能性も。呼吸器に影響がでる可能性もありますので、気を付けてくださいね。
ルーバータイプの一般的な猫ケージであれば、設置場所に注意し、自作したケージでは、板材が空気の循環を妨げてないかを確認しましょう。
3-3. 清潔な環境を維持する
これは、ケージ購入に当たって、というよりも、購入後の飼い主さんのお手入れによるものです。
猫にとって不快なケージには、汚いケージも含まれます。
ケージ内が汚れていると猫はその環境に適応できなくなります。ケージ内にトイレを置く場合は、早めの排泄物処理をする、食後は食べカスなど、フードボウル周りを速やかにきれいにするなど清潔な環境を維持してください。


ベッドやハンモックの定期的なお洗濯も欠かせません。ケージ内の給水ボウルは最低1日1回新鮮な水に交換することも忘れずに。少なくなった場合は、給水の入れ替えが望ましいです。
ケージ環境は猫だけではなく、飼い主さんの生活環境にも影響を及ぼします。
猫が快適に過ごせる環境を提供するためには、適切なサイズ、通気性、清潔さを維持することを忘れないように。
4. 購入後の設置場所は猫ケージ決定後の重要ポイント
猫は、明るい環境を好みます。
暗い環境に長時間置閉じ込められた状態が続くと、猫はストレスを感じます。猫部屋を決めてその場所にケージを置く場合は、陽当たりにも気を遣いましょう。
特に自作ケージでは、明るさを確保するために、ケージ内に窓を設置するなどの工夫が必要です。市販の猫ゲージならリビングの陽当たりの良い場所へ。


前章で説明した通り通気性も大切な要素です。室内飼いの場合、猫ケージの設置場所として、窓際、縁側、ベランダ横は家族にとっても1等地ですが、猫にとってもベストエリアです。風通しや陽当たりの良い場所にケージを置くことで、湿気の少ない快適な環境になります。
窓際は、猫にとって温かい場所というだけではなく、日光を浴びることでビタミンDを生成し免疫力アップなど健康なからだを維持することにつながります。
猫ケージ本体の環境とともに猫ケージ設置場所の環境は、猫が快適に生活するうえで重要項目です。
5. まとめ
猫ケージを選択するうえで、どんな飼い主でも共通して重視すべきポイントは、猫の安全性です。猫ケージは、猫が脱走することがないように、しっかりとした構造であることが必要です。
猫が快適に過ごせるような猫ケージを選ぶこと、設置後は、飼い主さんがケージの快適な環境をキープできるように定期的なお手入れを欠かさないようにすることが大切です。