犬に噛むおもちゃを与えたものの噛んだらすぐに壊れてしまうおもちゃは、飼い主さんにとっても悩みの種ですよね。そこで、今回は長持ちし、壊れにくい噛むおもちゃの選び方についてご紹介します。
犬種や年齢に合ったおもちゃの選択、耐久性のある素材やデザインのポイント、さらにはお手入れの方法まで、詳しく解説。おもちゃ選びに迷っている飼い主さんが読んですぐ役立つ構成です。最後まで読んで、愛犬のための壊れないおもちゃ選びの参考にしてくださいね。
1. 犬用壊れない噛むおもちゃの選び方
犬の噛むおもちゃには単に娯楽として犬が飼い主さんとインタラクティブに楽しむといった役割以外に特別ながあります。犬は噛むことでリラックスした精神状態になるケースが多く、ストレスや不安を解消しますし、そもそも噛むことで歯についた歯垢や歯石を削るので、虫歯の予防にも役立つのです。
とはいえ、犬の噛むおもちゃは、噛みちぎるリスクや誤飲するリスクが他のおもちゃより高く、危険が大きいもの。
犬の噛むおもちゃを与える際には、犬種や年齢にあった適切なおもちゃの選択がとっても重要になります。購入すべきおもちゃの注意点について簡単に説明します。
1-1. 犬種に適合したサイズ
噛むおもちゃは犬の噛む力やからだのサイズに適したサイズのおもちゃを選ぶことが重要。強度が十分な小型犬用のおもちゃでも、大型犬用おもちゃとして使用するには耐久性が足りないケースがほとんどです。
一般的に、小型犬やシニア犬は咬む力が弱く、柔らかめの素材のおもちゃが適しています。そのため、小型犬の噛むおもちゃは柔らかい素材が用いられる製品が多く販売されています。
小型犬にとって噛むおもちゃはストレス発散が目的のひとつでもあり、硬すぎて噛んでストレスを感じないように、犬が噛んで壊れない程度にやわらかなのです。また大きすぎると小型犬にとっては遊びづらいですよね。
一方、噛む力の強い大型犬に小型犬用のおもちゃを与えると、あごの力が強いので、噛みちぎられてしまいます。
また、大型犬に小さなサイズのおもちゃは誤飲の危険もあるので、噛むおもちゃについては、犬種やからだのサイズにあったるおもちゃを与えましょう。
一般的には、大型犬やパワフルな噛み癖のある犬は、耐久性のあるおもちゃや強い刺激を与えるおもちゃを求めることが多く、大型犬の噛むおもちゃは、より頑丈に壊れないようにできています。
製品によっては、パッケージや商品説明に子犬用や大型犬用など対応する犬のサイズが記載されているものもあります。メーカーの推奨基準も購入時の参考にするとよいかもしれません。
1-2. 年齢にあった硬さ
顎が発達し噛む力がつく成犬とかじる力が弱い子犬ではおもちゃの噛む素材やサイズも考慮、年齢によって噛むおもちゃも変えたほうがよいケースもあります。
子犬の場合は、かみ心地が良く歯茎をマッサージするおもちゃや、噛む力を鍛える少し歯が食い込めるような編み込みや柔らかめの木製おもちゃが適しています。
一方で、成犬の場合は、噛むことでストレス解消や歯の健康維持に重きをおいたものをおすすめします。政権は、あごの力も強く、噛み応えのある耐久性の備わったおもちゃが選ばれることが多いです。
次の章で具体的に素材やデザインなど噛むおもちゃの耐久性を考慮して購入する際のポイントについて説明します。
1-3. 安全性テストについての記述
製造元、または販売元のお墨付きという点では、事前に安全テストが実施されていると安心ですよね。
外国製品の中には、日本より厳しい条件をパスしたおもちゃもありますし、品質や耐久性の基準が緩い国で製造されたおもちゃは、日本の輸入販売元で独自の基準でより厳しい安全基準を設けているケースもあるようです。
いずれにせよ、安全テスト済みであることが記載されていれば、品質にも信頼がおけるおもちゃといえます。
知名度のあるメーカーは、ブランドを毀損しないために品質や安全性について十分な検査が行われています。例えば、愛犬のお留守番用に退屈しないおもちゃを購入するケースなど目的が決まっている場合、類似品のなかから選ぶ際に知名度の高いブランドものを選びたくなります。ブランドに信頼感があれば、基準のひとつになるかもしれません。
犬種や年齢に合わせたおもちゃを選ぶことは、安全面を考えるうえで大切な要素。そのうえで、犬の好みや必要な刺激を考慮しおもちゃを選ぶことで、安心しながら犬との絆を深めることができるようになります。
2. 犬が噛んでも壊れないおもちゃの素材やデザインのポイント
2-1. 最も重要な素材
噛むおもちゃを犬に買い与える際、最も重要な要素は言うまでもなく素材ですよね。噛みごたえがあり、耐久性のある素材が使われているおもちゃを選びましょう。
中でも次のような素材でできた犬の噛むおもちゃは耐久性に優れています。
天然ゴム製おもちゃ:
天然ゴムは、耐久性抜群の素材。構造が一体化しているものが多く、取れるパーツが少ないのも耐久性が高いおもちゃの条件。
犬用の噛むおもちゃでも天然ゴム製は弾力ががあり、強力な噛む力にも耐えることができます。お手入れが簡単なのも人気の理由です。
天然ゴム製のおもちゃには弾力のあるボールなどがあります。
ナイロン製・合成ゴムおもちゃ:
強い噛みつきに耐えるために作られたナイロン素材のおもちゃは、噛むことで歯の健康を促進するのに適しています。適度な柔らかさを持ち、天然ゴムのように壊れにくい特徴がある合成ゴム製、そして、噛み応えを重視した硬質ナイロン製、いずれも犬のストレス解消グッズです。
加工が容易という利点を利用して、デンタルケアとして歯垢や歯石を除去する効果のあるテクスチャーや歯磨き効果のあるようなイボ付き骨型など、噛むおもちゃでもユニークな形状がに多く見られます。
デンタルケア兼おしゃぶり、甘噛み防止おもちゃとして本物の骨も販売されていますが、ひび割れに気づかず出荷される骨もまれにあるようです。また、天然だけに長期間使用すると、ポキっと折れてしまうケースもがあるので、注意してくださいね。
ファブリックおもちゃ:
耐久性のあるファブリック素材で作られたおもちゃは、噛むことでストレス解消や歯の健康維持に役立ちます。
強く噛む犬には、アーミーやアウトドアなどで使用される耐摩耗性に優れた特殊素材がおすすめ。引っかきに強く、噛むおもちゃとしても破壊しにくく、選択肢としてイチ押しですよ。笑。
2-2. 壊れないおもちゃの構造
素材が強力でも、作りが雑な噛むおもちゃはおすすめではありません。犬が噛むおもちゃでは、おもちゃの縫製がしっかりとされているか、または補強パーツがついているか、などの確認も重要です。縫製では綿のような天然素材は傷みやすくほころびが出やすいため、ポリエステルのようなより強力な素材でできた糸で縫い合わされているものがより丈夫です。ステッチについても二重縫いが施されたり、つなぎ目に補強材が追加されたりすると、犬が噛むおもちゃとしても耐久性が高くなります。とはいえ、複雑な構造ほど壊れやすいものが多いのも事実。見ただけでも、遊んでも楽しいおもちゃには複雑な構造や多くのパーツが集まった構造のおもちゃが多いので、もし、購入に迷ったらその商品の口コミを参考にするのもよいかもしれません。
犬のおもちゃは当然舐めても安全な素材で作られています。ですので、あとは、見た目小さなパーツがないものが壊れにくく安心です。
3. 犬用おもちゃのお手入れ方法
犬の噛むおもちゃに限らず、ペット用おもちゃ全般に言えることですが、お手入れにあたっては、素材に適した洗浄方法を選び、適切に乾燥させることが重要です。
噛むおもちゃは、傷みやすいので、日々コンディションを確認し、破損が見つかったときは、早めに修理または交換することが大切です。では、次に素材ごとのお手入れについて説明します。
3-1. ゴム製のおもちゃ
天然ゴムや合成ゴム(TPEとも呼ばれます)などゴム製のおもちゃは水に強いので、洗面器やシンクに水と中性洗剤を入れ浸け置き洗いするのが適しています。
デンタルおもちゃ犬用は、特に頑丈に作る必要があり、つなぎ目が少なく、壊れにくいのでゴム製のデンタルおもちゃが数多くあります。
デンタルおもちゃはスパイク(突起)形状が特徴的で、スパイクの間が溝状になっています。
そのため、犬がおもちゃを噛むと歯と接触して歯の表面をこすられ、犬が噛むことで歯の表面に付着した歯垢や歯石の除去をサポート、歯をきれいにする効果が考えられています。
細かい隙間が多いので、使い古しの歯ブラシ(←もちろん人用です、笑)で軽くこすった後浸け置き洗いです。
3-2. ナイロン製おもちゃ
丈夫で長持ちするため、犬がストレス発散できるおもちゃとして「引っ張りっこ」に使われる代表的な素材がナイロン製。ナイロン製もゴム製と同様に浸け置きが最適です。
ナイロン製は、吸水性がほとんどなく、十分にすすいだ後に乾いたタオルで拭いて干せば速攻で乾きます。お手入れのしやすさでも最強のおもちゃです。
なかでも、ポリエチレンやポリプロピレンといった素材は、水に浮く軽さ。しかも丈夫なので、フリスビーのように水の中でも遊べるようなおもちゃにも使われています。
3-3. 天然繊維でできたおもちゃ
綿や木綿でできたおもちゃのお手入れは、衣類と同じように、洗濯機で洗うことができます。おもちゃを洗濯袋に入れて洗濯機へ。ただし、天然素材は化学繊維に比べて乾きにくいので、良く乾かしてから再稼働させましょう!
人用の衣類と一緒に洗濯するとなるとちょっと気が引けると思いますので、洗濯機は低水位でペット用のクッションなどとまとめ洗いがおすすめです。
浸け置き洗いなら素材も傷みにくく、おすすめのお手入れ方法です。
ボールやロープおもちゃでコットン素材のおもちゃは、ナイロン製に比べてしっかり犬がカミカミできるおもちゃ。犬のストレス解消グッズとして最適です。
とはいえ、ナイロン製に比べると強度は劣りますので、大型犬には、やはり天然繊維よりナイロン繊維製の噛むおもちゃです。コットン製は、どちらかというと子犬の甘噛みおもちゃとしておすすめのアイテムです。
3-4. ぬいぐるみおもちゃ
犬がくわえて遊ぶことを想定して作られ、犬のおもちゃでもかわいいカラフルなデザインが多いですよね。内部にはクッションが詰められており、犬が噛んだり抱えたりして遊びます。
愛犬を留守番時の暇つぶし用として、ケージの中に入れてストレス発散に使う飼い主さんも多いですよね。
ぬいぐるみおもちゃのお手入れについては、カバーを外し、クッションやスタッフィングを取り外して洗濯する方法が一般的です。クッション素材は、吸水性のないポリエステルなど化学繊維素材を使っているものがほとんどですが、詰め物にコットン素材が使われているものは、乾くのに時間がかかります。とはいえ、ぬいぐるみ系のおもちゃは、よだれが付着したまま放置すると雑菌が繁殖するので、定期的に洗濯するようにしてくださいね。
記事タイトルが犬用おもちゃで最強、壊れにくい、としているのに、取り上げるのもどうかとおもいますが、苦笑、ぬいぐるみのおもちゃは、生地を縫い合わせて作られ、柔らかく噛めるようになっているのが特長。ですので、耐久性には限界があることも踏まえておきましょう。
ぬいぐるみは、愛犬の嗜好で購入するというより、むしろ飼い主さんの好みによるところが大きいですよね。笑。耐久性のあるおもちゃならナイロン製の引っ張りっこが最強です。
耐久性のあるぬいぐるみとしては、なるべくずんぐりした突起がないようなものがおすすめ。
生地は化学繊維、縫製がしっかりしてたものを選ぶと、より長期間耐えられる可能性があります。
ぬいぐるみは、子犬を迎えたら一度は購入しますよね。まさに子犬から老犬まで対応するストレス解消おもちゃです。。
4. まとめ
噛む力が強い犬のおもちゃや、犬が噛んでも壊れないおもちゃの特長をご紹介しました。
おおよそのことはご理解いただけたかと思います。犬用の噛むおもちゃは、噛むことでストレス解消や歯の健康維持を促進するために設計されています。
とはいえ、破損や誤飲など危険と隣り合わせなのも犬が噛むおもちゃです。犬の大きさ、年齢、嗜好に合わせて適切なおもちゃを選ぶことが重要です。おもちゃを選ぶ際には、耐久性や安全性にも注意を払いましょう。