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野良猫から家猫にする際のしつけはどうする?警戒心120%の野良猫の飼い方

投稿日: カテゴリー しつけ, ライフスタイル

野良猫は、外での暮らしが染みついており、家猫になっても慣れるまで警戒心を抱くことがほとんどです。中には不安な子もいるでしょう。

この記事では、野良猫から家猫にする場合の確認点や注意事項、元野良猫の飼い方まで細かく説明していきますので、最後まで読んで参考にしてくださいね。

1. 元野良猫の健康診断

野良猫の慣らし方を覚えよう

野良猫から家猫にするときに健康状態を確認することは必須条件。獣医の健康診断を受けることが大切です。

外で暮らしていた野良猫は、からだにノミがいるケースがほとんどです。ノミのついた猫を家に入れると家族がノミに刺され、痒み、ただれなど皮膚病の原因に。カーペットが敷かれたリビングで一旦入り込んだノミを退治するのは大変です。

藪があれば、そこに生息していた蚊を媒体としてフィラリアに感染している可能性もあります。猫がフィラリアに感染すると体内で寄生し発症しますが、我慢強い猫は表情を隠すことも多いので症状がでるまで病気かどうかを気づけません。

ですので、野良猫を保護したら検査は不可欠。家に入れる前には獣医師さんの診察を受け、病気や寄生虫などがいないか検査で確認、必要に応じて治療や予防接種を行いましょう。

2. 野良猫検査費用

野良猫を保護したら病院で検査をして猫が飼えるかどうかの精密検査が必要です。必要な費用は、地域や病院によって異なりますが、野良猫の病院検査では、次のような検査が推奨されます。

2-1. FIV、FelVの感染症検査

費用:数千円~1万円程度
野良猫の感染症検査は、超重要です。ノミがいればノミを媒体にして人に感染するケースも。猫から人に感染する病気もあり、飼い始める前の野良猫ウイルス検査は必須です。

FIV(猫免疫不全ウイルス – 猫エイズ)に感染している猫の場合、残念ながら、今完治する治療法はないといわれています。一方、FeLV(猫白血病ウイルス)に感染した場合、一定数の猫が自然にウイルスを克服し、健康な状態に戻ることがありますが、完全に治らないといわれます。

猫エイズは人に感染する病気ではありませんが、早期発見は延命治療に有効です。

検査結果が陰性なら、将来の猫エイズ感染を府是ぐためにも完全室内飼いがおすすめです。

2-2. 寄生虫検査

費用:数千円程度

猫ちゃんが病気に罹ってないかを見る検査です。健康な完全室内飼い猫は14、15歳まで普通に長生きできるようになりました。最初に寄生虫検査実施して早期発見することが健康的に長く一緒に暮らす秘訣です。

2-3. ワクチン接種

費用:数千円~1万円程度
完全室内飼いでは、感染症のリスクは低下しますが、猫が感染症にかかるリスクが無くなるわけではありません。パトロールに近所を行き来する外猫の場合は、特に重要です。

野良猫保護検査
野良猫を保護したら必ず検査を!

室内飼いの猫でもワクチン接種をおすすめします。室内とはいえ、飼い主が外出先から病原菌を持ち帰る可能性もあるので感染症のリスクがないとは言えないのです。他のペットがいる場合は、ワクチン接種はうつさない・うつらない予防方法です。

ワクチン接種は、推奨される種類がいくつかあります。多く接種すれば費用もかかりますので獣医さんと相談しながら決めることをおすすめします。

2-4. 不妊手術

費用:数万円程度
不妊手術は、予期しない妊娠を防ぐのはもちろんですが、不妊手術を行うことで、オス猫、メス猫ともに、生殖器に関連する疾患の発生リスクが低減されるといわれます。

また、発情期がなくなり、ストレスが軽減されることで猫の性格が穏やかになるとのも利点です。鳴き声は、場合によって近所迷惑にもなりますので、飼い主さんの悩みが減ることは間違いないです。

3. 野良猫の慣らし方

隠れて住んでいた野良猫も狭い場所を好む。

野良猫は警戒感が強く、直ぐに仲良くなれるケースは稀です。野良猫から家猫への飼いならし方について注意点も含めて説明します。

3-1. 徐々に慣れさせること

人間に慣れていない場合が多いため、野良猫は環境や人間に慣れるまで時間がかかることがあります。そのため、最初は狭いスペースで暮らすようにして、徐々に自由にさせるようにしましょう。

元野良猫が新しい環境に順応する際、狭いスペースを与えられたほうが自分のテリトリーと認識しやすく、ストレスも減といわれ、ケージの中の生活をおすすめします。その場合は、トイレや食事もケージの中などで完結できるようにセッティングしましょう。

3-2. 猫トイレを準備する

野良猫にはトイレのしつけが不可欠。猫は、犬ほどトイレのしつけに時間がかかるわけではありません。とはいえ、用を足すのに猫は柔らかい場所を好むため、クッションや布団の上で粗相しがちですので、笑、家に入れる前に猫用トイレをケージの中に入れてスタンバイします。猫トイレは、たっぷりの猫砂でトイレであることを認識させる必要があります。

3-3. 爪とぎと爪切りを準備する

猫は、自分の爪で身を守るために爪を研ぎます。元野良猫は、飼い主さんのちょっとした仕草に危険を感じて手を出すこともあります。爪を延ばしたままにすると、家具、レースのカーテン、引っ掛かりの良いループカーペットやクッションなどが爪とぎの標的になります。

インテリアをキズから守るためにも、爪とぎを準備しましょう。さらに、尖った爪は、遊んでいる際にも不用意に飼い主さんを傷つけキズが深ければミミズ腫れにもなりかねません。爪切り、爪とぎは猫飼い主さんの必須アイテムです。

猫爪とぎポール
元野良猫なら木の幹で爪を研ぐイメージで。 sources: maxshare@rakuten

4. 野良猫を飼う時の心構え

元野良猫を飼うのにトイレのしつけは重要ですが、家で猫が生活しやすいようにしてあげることも飼い主さんの役目です。

4-1. 人の生活環境に慣れさせること

野良猫は子猫や成猫などライフステージによって多少異なる点がありますが、基本的な習性は一緒です。子猫の場合は、猫トイレの使い方に戸惑うことが多いので、ケージの中に入れたトイレで飼い主さんが砂を掻く仕草をして、猫にトイレであることを認識させるようにしましょう。

いままで縛られた経験のない、まして爪を切られた経験のない野生猫の爪切りは、手足の自由が奪われるため、逃げようとして暴れることがあります。

これからずっと一緒に暮らす以上、猫が嫌がることでも人の生活環境に慣れさせていかなければなりません。

4-2. 野良猫の警戒心を解くこと

野良猫の飼い方では嫌がることでも人の生活環境に慣れてもらうことが不可欠と説明しました。一方で、野良猫から家猫にする際は、警戒心を解くために時間と忍耐が必要です。

猫じゃらしで猫遊び
飼い主さんと遊ぶ猫じゃらしは元野良猫の慣らし方でおすすめの方法。sources: 56nyan@rakuten

家に来たばかりの野良猫は警戒心が強く、人に触れられることに慣れてないため、敵意を抱くことがあります。最初は自由に、食事や遊びを通して安心感が芽生え心を開いていきますので徐々に近づいていきましょう。

・猫への餌やり

元野良猫にも餌を与えることで、警戒心が薄れるきっかけにすることができます。エサはフードボウルから与えることが基本です。最初は餌を与えたら興味がない素振りを。警戒心が薄れたら、徐々に餌をねだってきますよ。

手から餌を与えるようにするのは、猫が慣れてたあとです。

・猫と一緒に遊ぶ

猫は、遊びを通しても警戒心を解くことができます。野良猫なら獲物を捕まえるように動くものに興味を持つので、飼い主さんと猫じゃらしなどでインタラクティブに遊ぶようになると良い遊び相手と認識してきます。焦らずに時間をかけて安心感を与えましょう。

手で遊ぶのはNG!猫が指をおもちゃと勘違いすると、噛んだり捕まえたりしようとするため、けがの原因、ずっと指をおもちゃと勘違いするきっかけにもなってしまいます。

指は猫おもちゃではありません
猫が指をおもちゃと勘違い!指で猫と遊ばないこと。噛まれたり引っ掛かれたりする原因です。

ちなみに、元野良猫の場合、慣れる前に無理に捕まえると警戒心が強くなることもあります。触るときも正面からではなく横からゆっくりと。

抱っこは、餌やりや遊びを通して飼い主さんが猫の信頼を得てから。最初が肝心です。

猫によっては、過去に人間から傷つけられた経験がある場合があります。

そのような場合には、より長い時間と忍耐が必要になる場合があります。

5. 野良猫を家猫にするときの室内環境

 

今まで外で暮らしていた野良猫が家猫として位していくためにはそれなりの準備が必要です。

5-1. 適切な明るさの確保

猫は明るい場所を好むので、室内に十分な自然光が入るようにしましょう。防犯上問題なければ、光が部屋の奥まで入るようにしておくのが理想です。

外を眺める留守番猫
室内飼い猫には明るさを確保。明るい窓際が特等席

5-2. 新鮮な水と給水器の設置

家の中で飼い始めたら常にきれいな水が飲めるように、猫専用の給水ボウルを設置し新鮮で清潔な状態をキープしましょう。共働きや一人暮らしで昼間留守にする場合は、出かける前と帰宅後一日2回は交換しましょう。特に家に迎えたばかりの時は、環境の変化で水を飲まなくなることもあります。まして、新鮮な水が入っておらず給水ボウルも汚れた状態のままでは、猫も水を飲まなくなり、おしっこの量が減る原因に。水分不足は便秘の原因にもなるので、常に新鮮な水になるように心がけてくださいね。

5-3. 清潔なトイレ

猫はきれい好きな動物。野良猫時代は、きれいで、臭いの消せる場所を選んで用を足していましが、家猫になるとそうはいきません。猫トイレは、唯一の排せつ場所になります。

野良ちゃんがまだ子猫なら入り口の低い入りやすい猫トイレを。成猫ならは猫トイレは砂が飛ばない大きめを。 sources: charm@rakuten

猫トイレは清潔に保つようにし、おしっこやウンチなどの排せつに気づいた場合は、直ぐにきれいにしましょう。

汚いトイレのままにしておくと、我慢したり、粗相の原因にもなりかねません。

5-4. 開放的な空間

自由に暮らしていた元野良猫にとって、家の中はいわば行動が制限された空間。従来のように自由に行き来できない場所では、運動不足になりがちです。

広々としたスペースは猫にとっても幸せですが、上下運動できる環境はもっと重要です。上下運動には、既存の家具を利用する手もありますが、運動する環境を整える意味でキャットタワーはおすすめです。

一人暮らしや共働き世帯で猫を飼う場合、猫が留守番することになりますよね。

キャットタワーをクローゼットや押し入れのそばに設置すれば整理棚や天袋への避難通路になるかも。 sources: PLAN-B@rakuten

キャットタワーは、上って遊べる作りになっていますので、インテリアを保護し、留守番している猫がセルフエクササイズできる猫家具です。

野生で暮らしていた元野良猫にとって、遠くまで見通せる高い所は、自分のテリトリーに不審者がいないことを確認する場所であり、避難して身の安全の感保できる場所にもなります。

元野良猫が木の上から警戒する環境を整えてあげるという意味では、キャットタワーは(キャットツリーともいわれるように)開放的な空間演出にはおすすめです。

猫は好奇心が旺盛な動物なので、猫が自由に歩き回れるよう、邪魔になるものを取り除いたり、危険な場所には立ち入らないように注意しましょう。

5-5. ケージのある生活

猫を飼い始めるときに猫ケージや猫サークルは、なければ飼えないというものではありません。とはいえ、家猫としてしいくするのであれば、役に立つことが多いので準備しましょう。

初めて猫を迎えたときは、猫が新しい環境に慣れるまで安全に保護する必要があります。猫ケージは猫の脱走防止はもちろん、いたずら防止、誤飲誤食防止にもなりますので、揃えておくと安心です。

家猫と違いトイレを使っていない野良猫の場合は、トイレのトレーニングも必要です。ケージ内は、トイレの場所を覚えさせるのにも役立ちます。

野良猫を飼い始めたらケージを揃えて。野良猫のトイレしつけはケージ内で。 sources: タンスのゲン@rakuten

新しい環境に適応するのに時間がかかるのも野良猫によく見られます。ケージは、野良猫が自分の身を守る安全な場所であることを知りストレスの軽減につながります。

6. 野良猫から家猫にする前に確認!

最後にお伝えしなければならないことをひとつ。
野良猫を家猫として飼う時には、まず、その猫が本当に野良猫かどうかを確認する必要があります。

首輪がついていれば、迷い猫であることが即座にわかりますが、家から出さずに飼っている猫の場合は、首輪なしの飼い猫がいること、そのような飼育環境では脱走を防止できないまま迷い猫になるケールがあるからです。

・保健所で確認する
迷子の猫の場合、保健所に保護されている場合があります。管轄の保健所に問い合わせて該当猫が保護されているかを確認しましょう。

・警察署で確認する
かわいがっていた猫なら、飼い主さんは警察署に届けることがほとんどです。届け出があるかどうかを確認しましょう。

・インターネット上の掲示板を利用する
インターネット上に迷子猫の情報を掲載するサイトやSNSがあります。
元飼い主さんは、迷子猫の写真や特徴、行方不明になった場所などを掲載しますので、迷い猫として探してないかどうかを確認しましょう。

野良猫は警戒心が強いので人見知りする動物ですが、地域猫で長い間かわいがられている猫は、人を信頼して怖がりません。
元飼い猫の場合も人慣れしいるので、見慣れない猫が人慣れしていたら元飼い猫の可能性もあります。健康診断に行ったとき、マイクロチップが埋め込まれていないかも一緒に確認してもらいましょう。

7. まとめ

ペットショップで大切に人に育てられた猫と違い、保護猫は元野良猫のケースが多いようです。保護猫の場合も警戒心が強いので拾ってきた野良猫の里親になる場合も野良猫からの育て方が役に立ちますので、注意事項、飼育環境など参考にしてくださいね。

定期健康診断も忘れないように。猫を飼い始めたら年1回の健康診断は不可欠です。野良猫を家猫にした場合でも、定期的に獣医師さんのチェックアップを行うことが大切。定期健康診断で食事や便、行動など最近の様子を報告したりすることで獣医師さんは適切な判断をしてくれますので欠かさないようにしましょう。

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