犬の散歩やトレーニングでからだを動かすことは最適な運動不足解消方法です。
とはいえ、実際にどれぐらいの犬と散歩や運動量が必要なのか、時間なのか、距離なのか、何を重視すべきか迷っている飼い主もたくさんいます。
犬の運動量は、年齢や犬種、健康状態、体型によっても違い、性格や個性で運動量を調整するという考えもあります。
この記事では、犬の運動量について、ほかのサイトで曖昧な回答しか得られてない読者向けに様々なアングルで愛犬に必要な運動量について分かりやすく解説します.
是非最後まで読んで参考にしてくださいね。
1. 愛犬に必要な運動量を把握しよう
1-1. 犬種による運動量の違い
犬種によって必要な 運動量 が全く異なります。
一般的には小型犬より大型犬の運動量が必要とされ、同じ中型犬でも運動量の比較をする場合、愛玩犬よりも ボーダーコリー などの牧羊犬・使役犬の方がより長時間の 運動量 が必要です。
超小型犬から小型犬の運動量
標準的な犬の運動量を1時間とした場合、愛玩犬と言われるマルチーズ ミニチュアダックス チワワ などの 運動量 は体力の消耗が大きく、成犬でも30分、多くて1時間あれば十分と言われます。
小型犬から中型犬の運動量
小型犬から中型犬の代表的な犬種として、バセットや柴犬 コーギー ミニチュアシュナウザー シェルティーといった犬が該当します。
この 小型犬 から 中型犬 の成犬の 運動量 1時間が一般的に言われる犬の運動量目安です。
小型犬 でもジャックラッセルテリアや トイプードル はもともと猟犬がルーツだったこともあり運動が大好きです。
成犬なら、ジャックラッセルや トイプードル の 運動量 は最低1時間はするつもりで飼いましょう。
一方で、今でも牧羊犬として活躍する ボーダーコリー は 中型犬 でも豊富な 運動量 が必要です。
成犬なら1時間は不可欠、出来れば2時間は確保してあげましょう。昔から使役犬として使われていた犬種は総じて長時間の運動が必要ですよ。
中型犬 から 大型犬の運動量
最初にお伝えした通り、大型犬 になれば、それなりの 運動量 が必要です。
シベリアンハスキー シェパード ゴールデンレトリバー といった 大型犬の運動量 は成犬で最低1時間半は必要。
この一番活動が活発な時期にしっかり体力をつけておくことで、筋肉、間接が鍛えられ、老犬シニア世代に入っても飼い主と散歩を楽しむことができますよ。
健康で長生きを目指すために若いときから運動しからだを鍛える点は、人も犬も同じようです。
1-2. 犬の年齢による運動量の違い
成犬の運動量
食欲旺盛であふれるエネルギーをコントロールするために、長めの散歩や運動は不可欠!
食べる量が増えれば、当然、体型を維持するためにカロリーを消費する必要があります。
ライフステージで最も運動量が必要なのが成犬です。
最も体力がある若いときにしっかり運動することで、体型が維持され肥満が防止されます。歳を重ねるごとにダイエットが難しくなります。苦笑。
さらに、体力をつけることでシニアに入っても足腰がしっかりした健康的なからだを作ることができます。
中型犬 の成犬なら 運動量 は1時間を目安に。
散歩では、ただ歩くのではなく、駆け足や速足も取り入れるのが効果的!
同じ1時間の散歩なら、走った分だけ距離は長くなりますよね。笑。
子犬の運動量
一方、子犬の場合を考えてみます。
生後数か月の 子犬 は、からだの成長途中。まだ骨格が出来上がってない パピー 子犬 の 運動量 は徐々に増やしていくことが大切です。
特に 小型犬 の成長の速さにに比べて成長に時間がかかる 大型犬 のパピーは、骨や筋肉の発達が遅いため、長時間の散歩や運動に出る場合は、犬の体調や運動中の疲労のサイン(後述)注意しながら行ってくださいね。
一般的に、子犬の運動量は、「月齢x5分」を1日2回と言われます。
例えば 子犬 3カ月目 の 運動量 は「3 x 5 = 15」で、15分程度の運動が2回。
もし、飼っている 柴犬 の子犬が4カ月目なら 運動量 は1セッション20分を1日2回というように 犬の運動量 を確保していくと良いです。
あくまで目安ですが、、。
大切なのは、子犬 の成長具合は1頭ずつ異なることを理解すること。そしてその日の体調によって犬の運動の負荷や時間を考慮することです。
シニア 老犬 の運動量
老犬 の運動量は、体力が落ちていることを考慮し、息が上がってないことを確認しながらゆっくりペースですすめるようにします。
老犬は、新陳代謝が活発ではないため体温調節も若い時ほど上手にできません。
散歩を含め運動する際には、気温や天候にも注意してくださいね。
特に、野外での運動は体力を維持したり、脳を刺激することで認知症の発症を遅らせてくれます。
1-3. 犬のコンディションによる 運動量 の違い
散歩に出るときや犬に運動させる時は、常に犬の体調を確認するようにしましょう。
明らかに体調が悪く見えたり、怪我をしていたら、犬が運動することでけがや体調を悪化させる原因にもなりかねません。
体調がすぐれない日の運動は、からだを鍛えることより、気分転換を前提にからだを動かすことを目的にしましょう。ただし、無理は禁物ですよ。
犬にとって 運動量 の確保よりも十分な休憩が大切です。
1-4.その他
私たちが運動するときに好き嫌いがあるように、犬もまた性格によって気乗りのしない運動もあるようです。
飼い主が、犬に乗り気ではない 運動 を強いても、だらだら無駄に時間を過ごすだけ。
それよりも、好きな運動でシェープアップし体力強化をしたほうがはるかにメリットです。
メンタル的にもフィジカル的にもベストコンディションなら、犬の運動量 は自然に多くなりますよ。
これまで記載した 犬の運動量 を目安に、その日の体調、飼っている犬の性格、年齢、犬種などによって調整するようにしてくださいね。
2. 犬が疲れたときの症状や仕草
犬の運動 は一般的により長い方が望ましいことをお話ししたばかりですが、それは、飼い主の方が犬に対して十分な 運動量 を確保してないことが多いからなのです。
長時間の運動が好ましいとはいえ、限度もありますよね。
では、運動をしすぎることのデメリットはどんなことでしょうか。
運動することのデメリット
運動しすぎると、靴を履かない犬の肉球には、想定外の負荷もかかります。
運動量が多く、長時間の負荷が日々継続すると犬の筋肉の負担も大きくなり、筋肉の疲労は筋肉組織を痛める原因に。
犬も疲労が溜まると、犬種や年齢によっては関節痛を招く危険も大きくなります。
反対に、パグ ボストンテリア フレンチブルドッグ などは 運動量 を確保するために工夫が必要です。
まずは飼い犬の適切な 運動量 を把握することが最初の取り組みです。
さらに、犬が疲れたときの サイン 仕草 を見極めることで、運動し過ぎを防ぐことができます。
犬を迎えて間もない飼い主でも愛犬が疲れたときに出すサインを覚えておけば、運動を止める判断に役立てることができますよね。
次の章では、初心者の飼い主でも 犬の疲労 を判断できる5つの サイン 仕草 について説明しますので、万が一の時に役立ててくださいね。
2-1. 息遣いに注意
最も典型的な 犬の疲れ が判断できる サイン ですね。
犬は、全身が毛に覆われ汗腺が発達しておらず、汗と一緒に熱を放出する場所も限られます。
そのため、犬の運動量が多すぎると体温が上昇し、息が上がって「ハアハア」と言い始めます。俗にいうパンティング症状です。
パンティング症状の出ている犬は、体温が上がり呼吸が苦しくなっている状態。
パンティング症状が表れたら、息が収まるまで運動を止めて休憩する、または当日すでに犬に十分な 運動量 が確保できたと思ったら、切り上げるようにし、自宅で休憩するようにしましょう。
前章でも説明しましたが、鼻が低い犬は短時間で息が上がりやすいので要注意です。
息切れしやすい犬がすぐに運動を終了してしまうと、運動不足になりかねません。
フレンチブルドッグ パグ など鼻が低い犬は、1セッションの運動でも、休憩する頻度は多めに確保。
パンティング症状が治まってから運動を再開するなど、工夫しながら運動量を確保してださいね。
犬が十分な運動をした後は、心身ともに疲れて眠くなりますので、ゆっくりと休めるスペースを確保してくださいね。
2-2. 犬のペースに注意
運動を始めたときは、犬も元気に動き回っていると思います。飼い主さんも犬と歩調を合わせていますよね。
ところが、犬の運動量が体力の許容範囲を超えると、疲労が溜まり動きが緩慢になります。
飼い主さんも犬に合わせて運動の速度をペースダウンしなければなりません。
愛犬が飼い主の動きについて来れなくなってきているようなら 疲れのサイン です。
アジリティー(障害物フィールド)ランやフィットネスエクササイズの最中、犬が飼い主さんの命令についていけなくなってきても 疲れのサイン です。
ブレイクタイムで息を整えてから再開しましょう。
2-3. 足の動きに注意
最初は、犬もきびきびした動きを見せ、まっしぐらに前進します。
普段長距離を走らない私たちがマラソンで足を酷使すると、足がだんだん上がらなくなりますよね。
犬も運動量が過多になれば、足がもたついて上がらなくなります。疲れのサイン ですよね。
足を引きずるようになると地面をこすり肉球が傷つく原因になりますので、足の様子は確認してくださいね。
2-4. 態度の急変に注意
運動したり、散歩していたりすると態度が急変し動きが止まることがあります。
緊張感がなくなり気持ちが違う方に向いてしまうと、疲れを急に感じて動かなくなる(動けなくなる)症状です。この症状は、犬が精神的に疲れているサイン。
ほかの遊びで気分転換し、気持ちを切り替えましょう。運動以外なら筋肉を休ませることができますよね。
一方で、散歩をして同じ道を引き返そうとすると急に動かなくなることもあります。
いつも同じパターンで散歩すると、愛犬は、家に帰るタイミングだということを覚えてしまっているんですね。
犬の表情は、「疲れた」ではなく、「もっと散歩したい」と主張している場合もありますよ。笑。
この仕草を止めるには、Uターンではなく、ぐるっと一回りして戻ることでしょうか。
日々つづくようなら、愛犬との運動量が根本的に不足しているのかもしれません。
忙しい日常で飼い主んさんも大変ですが、長めに運動してあげてくださいね。
2-5. 素振りの変化に注意
トレーニングしていたら、急にあくびをしたり、地面を嗅ぎ始めたり、からだを掻きはじめたりすることがあります。
犬が運動とは関係ない仕草を見せたら、集中力が切れたことを知らせています。
犬にとっては十分な 運動量 をこなしたことを飼い主に伝えています。集中力が切れたら、一旦 犬の運動 は切り上げてください。
3. 犬に疲れが現れた時の対応方法
犬は、1日経過すれば疲労が回復するといわれます。運動した後に犬の疲労が溜まっていると感じた場合は、まずはゆっくり休ませることが第一。
飼い主として注意しなければならい点は、二度、三度同じことを繰り返さないことです。まずは、愛犬との接し方や生活習慣をチェックしましょう。
・ダイエットを始めたばかりで、急激な運動をしていないか。
・運動中に十分な休憩を挟んでいるか。
・運動中の水分補給は十分か。
どうしても疲れやすい場合は、直ぐにエネルギー源となる炭水化物多めのフードに変更することで解決しますが、与え過ぎは肥満の元。
市販のドッグフードを変更するときには新たに購入する成分表を確認して所定の量を給餌しながらバランスの取れた食事を心がけることが必要です。
思い切り運動した後は犬が気兼ねなくゆっくり休めるスペースを作ってあげると、心身ともにリラックスできますので、疲労回復に役立ちますよ。
もし、疲労回復が遅い場合は、病気のケースも考えられるので、動物病院で検査を受けることも必要かもしれません。気になる場合は躊躇せずに診察に行ってくださいね。
4. まとめ
子犬時代から十分な運動を実施し運動不足にならないように過ごすことで、丈夫なからだを作り上げることができます。
運動は、溜まったエネルギーを発散させ、肥満を防止するだけではなく、ストレスから来る噛み癖や無駄吠えを防止し、自然や社会との接点を持つことで脳に刺激を与えるなどメンタルヘルスにもメリットです。
是非、愛犬の必要な運動量を把握し、健康的な生活を送ってくださいね。