猫を飼うと自由にさせたいと思いますが、まだ家から出たことがない猫を外に出すのは、不安ですよね。外を散歩していて迷子になってしまうと家に戻ってこれなくなり大変です。
そこで考えられる飼い猫の迷子対策がGPSの首輪への取り付けです。
実際に外を散歩しても、もしくは万が一の事故や事件に巻き込まれてしまっても行方が分かれば安心するため、今、猫の首輪に軽量・小形GPSをつける人が増えています。
今回は、最新GPSのリアルタイム追跡機能のご紹介から、選ぶときの検討事項、利点(メリット)はもちろん、注意点(デメリット)に特にページを割いて説明しています。
まずは、事前にGPSについてメリット・デメリット両面を把握し、猫の迷子対策に生かしてくださいね。
1. これまでの猫の迷子対策
外飼い半ノラ猫の行動範囲は、餌を食べる所から半径100~150メートル程度と言われています。
とはいえ、一旦自由になると用心深い猫は、飼い猫であっても草むらや縁の下、小径に潜むことが多く、見つけるのは容易ではありません。
これまでの猫の迷子対策は、首輪に迷子札を付けたりマイクロチップを埋め込む方法が一般的でした。
確かに、マイクロチップには、飼い主の名前・住所・電話番号や猫の年齢・種類と言った、猫の身元を確認するために必要な情報が組み込まれ、迷子猫の所有者を発見する有効な方法です。
とはいえ、マイクロチップは埋め込まれたデバイス。
一般の人が発見しても、野良なのか、外飼い猫なのか区別することが困難。
そのため、マイクロチップ以外に一目で飼い猫と判別がつく首輪を身に付けて外飼いにするのが一般的です。
従来の迷子猫対策は、首輪から飼い猫であることが分かっても、単なる外飼い猫なのか、迷い猫なのか分からず発見した人が飼い主に連絡を取らなければ、彷徨い続けることが欠点でした。
外飼いではなく、完全室内飼いで、脱走対策をすることが迷子猫対策だったといえます。
これらの問題を解決し、飼い主が見つけられるようにするのが猫GPSです。
GPS探索であれば、現在は多くの人が所有しているスマートフォンやセットになっている親機で調べることができます。
迷子になった猫を探し出すには、手軽でいち早く発見できる可能性が高いGPS付き首輪の導入がおすすめ。迷子猫対策であり、室内飼いでも有効な脱走対策です。
2. 猫用GPSトラッカーの仕組み
そもそもGPSとはG:グローバル、P:ポジショニング、S:システム の略で、人工衛星からの信号を受信して地球レベル(グローバル)位置(ポジショニング)を特定するシステムといえます。
つまり、理論上は、飼い猫が船で国外に出てしまっても、スマホが使用できるような場所にいれば、人工衛星からの位置情報をキャッチし、その情報を飼い主のスマホに通信することでGPSはリアルタイムで居場所を特定できることになります。
アプリを入れておけば、地図上でも確認できるわけですね。
一方、日本にいても、通信環境が悪いエリア、例えば山中などに入ってしまうとGPSトラッカーが機能しなくなりますよ。。
3. 猫用のGPSトラッカーを使用する際の注意点
3-1. サブスク料金の検討
まず、GPSを使用する目的について考えてみると、ご自身の飼い猫を見守るためであったり、迷子になったときにすぐに発見できるようにトラッキングすることかと思います。
となると、常に位置情報のサービスは欠かすことができません。
一般的には、サブスクリプションサービス加入が必要になるので、猫用GPSを検討する場合は、GPSトラッカー購入の初期投資とトラッキングに必要な月額費用を考慮する必要があります。
・AppleのAirTagはどうなの?
アップルAirTagは聞いたことがある方も多いですよね。
アップルユーザーならAirTagがGPSではありませんが猫トラッカーとして使えます!
アップルの所有者のiPhone位置情報を基地局のように使って、AirTagの場所を突き止めることができるからです。
外飼いの猫でも、普段から毎食飼い主さん宅に戻ってくる猫なら心配いりませんが、AirTagは、位置情報から外れて24時間以上経過すると確認できなくなるリスクがあります。
そう考えると、ペット用GPSとして販売されているTractiveほど完ぺきではありませんが、都市部ならだれかのiPhoneのそばを通ると信じて問題ないかなとも思います。笑。
サブスクももちろん不要!投資は購入時のみなので、猫用GPSとしてアップルユーザーにおすすめの1台です。
とはいえ、アップルではGPS猫用としておすすめしていませんので、あくまで自己責任でお願いしますね。
3-2. 電池切れ問題
平たく言えば、猫の首輪用GPSは通信機器。通信するためにはバッテリーが必要です。
GPSは軽くするためにボタン電池が使われることが多く定期的な交換が必要です。
また、充電式のリチウムバッテリーの場合は定期的に充電し、バッテリー切れでGPS通信がとだえないように注意しなければなりません。
迷子になったと思った場合は、まだGPS通信が出来ている間に居場所を特定し連れ戻さなければなりません。
もし、購入する猫用のGPSトラッカーが自宅のWifiに接続できれば、信号を送らなくても機能するためバッテリーの消耗を節約できます。
普段から身に付けておくことが猫の脱走・迷子対策なので、家の中にいる間もGPSトラッカーをオンにしておくと良いかもしれません。
3-3. 通信環境
私たちが電話をかけると、場所によっては、電波が途切れたり、建物の中で電波が届かなくなることがありますよね。
地形的に届きにく居場所や、建物の内部で電波が弱くなる場所では、猫用のGPSトラッカーもまた通信できないケースが出ます。
用心深い猫の場合、小径だけではなく、縁の下や雑木林の中など、電波が届きにくいところに入っていくと電波をキャッチできない可能性があることも覚えておきましょう。
電池切れを起こしたら通信環境が両行でも通信できなくなりまので、定期的な充電は忘れずに。
3-4. コンディションチェック
外飼い猫の迷子対策としてGPSトラッカーを身に付ける場合、常に正常に機能することを確認てしておく必要があります。
外飼いの場合、猫同士のケンカ、ぶつかったときや引っかいた時の衝撃などによって、GPS機能が破損する恐れがあります。
猫が帰宅したら毎回GPSトラッカーの外観チェックをし、充電時には、猫首輪からGPSを外してカバーの噛み合わせやひび割れなども確認し、通信が正常に出来ているかもチェックしておくことをおすすめします。
3-5. 重量
販売されている猫用のGPSトラッカーは10年前に比べて軽くなりました。GPSトラッカーを猫用として使うなら軽いに越したことはありません。
30gから40gならなんとか許容範囲と言えます。
コンパクト優先でペットのトラッカーとして選ぶ場合、無理にGPSトラッカーを猫用にする必要もありません。
特に小さい猫には、GPSトラッカーよりBluetoothのトラッカーが向いています。
3-6. 信頼性
GPSは小型化が進んでいます。つまりGPSデバイスの中はチップの塊なのです。
ペット用のGPSトラッカーは、高価なだけに安いものに目が行ってしまいますよね。
猫用として使用するにもGPSトラッカーの性能はチップの良し悪しによって差が出ます。
お値打ち品もあるかもしれませんが、やはり性能や信頼性は値段に比例することが多いものです。
ですので、GPSトラッカー購入時は、ユーザーの口コミも参考にして、信頼できるGPSトラッカーかどうかをまず確認しましょう。
3-7. 紛失注意
猫用のGPSトラッカーは、取り付け方もクリップ方式やペンダントタイプ、ベルト通しタイプなど様々な物があります。
GPSトラッカーは、簡単に外れないようにしっかり首輪に取り付けなければなりません。
とはいえ、最近は、セーフティーのためにちょっとした引っ掛かりや力がかかると外れる安全バックルを採用した猫首輪もあります。
そのような猫首輪にGPSトラッカーを装着した場合、万が一首輪が外れたりするとGPSは位置情報が更新できなくなります。
もちろん、猫ちゃんが自宅に戻ってくることが第一。ですが、猫の首輪の紛失に気づいたらGPS通信ができるうちに早めに捜索しましょう。
3-8. 言語
猫用GPSトラッカーは海外製品が多く、日本製の猫GPSを使用している商品は少なく、連動した海外製GPSのスマホアプリは、日本語にローカライズされてない物がほとんどです。
猫用GPSはスマホとアプリを連携し現在地を表示させ使用しますので、最初の接続の部分で英語の説明書を読み込む必要があり、多少手間取る可能性があります。
とはいえ、やることはアプリと繋げることなのでスマート家電やスマートキーなどで経験済みなら、やっているうちに繋がったと思えるレベルです。
それでも英語を全く受け付けることができない場合は、日本製のGPSトラッカーを選ぶようにしましょう。
4. 迷子猫対策Bluetooth-GPSトラッカーのメリット
猫のトラッカーはGPSであれ、Bluetoothであれスリムでコンパクト。
猫用GPSトラッカーには、小型ながら最新テクノロジーがぎゅっとつまったリアルタイム対応のトラッカーも多く販売されています。
外にいる間、どの辺りをパトロールしているのか行動履歴を確認したり、毎日見ていれば、愛猫の行動範囲から縄張りまで把握することができます。そして猫の外飼い飼い主にとって最強の迷子猫対策であり、室内飼い猫の飼い主にとっても最良の脱走対策といえます。
紹介したとおり、迷子や脱走防止用として発信機の電波の届く範囲で探せるBluetooth式のトラッカーもあります。猫は動きますので、GPS出ない場合は、最新の電波の到達距離が長めのトラッカーにしましょう。
迷子対策としてGPSは完璧ですが、Bluetoothの場合、発信機から到達距離には注意してくださいね。
20m~30mしかないトラッカーは外猫用というと心もとないです。
家の中に隠れている猫を探すには役立ちますが、笑、追いかけるには役不足です。
5. まとめ
GPSトラッカーは注意点が多いですが、最強の迷子猫対策であることは疑う余地がありません。
比較的廉価に購入できるのはBluetoothタイプのトラッカーです。
とはいえ、動くペット用GPSトラッカー替わりとして購入するときには、追跡可能距離が十分あるかも確認してくださいね。