・小型犬を初めて迎えて、キャリー選びに迷っている
・目的に合ったキャリー(通院・旅行・日常用など)を知りたい
・スリングやリュックだけでなく、カートやクレートなど他の選択肢も検討したい
・各タイプの違いや、どんな場面でどれが合うのかを知りたい
・おすすめ商品も一緒に見て検討したい
そんな小型犬の飼い主さんのために、キャリーの種類別の特徴や選び方のポイント、使用シーン別のおすすめまで、わかりやすく解説していきます。
スリングやショルダー、リュックタイプのキャリーは、使い勝手や愛犬の性格によって選び方が変わります。
詳しくはそれぞれの特集記事でご紹介していますので、気になるタイプからチェックしてみてくださいね。
- 抱っこ感覚で使えるスリングの選び方とおすすめはこちらの記事で詳しく紹介しています。
- おしゃれで日常使いしやすいショルダー&トートキャリーの特集はこちらからご覧いただけます。
- 中型犬にも対応!機能性重視のリュックキャリーの選び方やおすすめもこちらで紹介しています。
1. キャリーは「お出かけの安心空間」
小型犬と暮らしていると、通院やトリミング、旅行など、何かと「一緒に移動する機会」がありますよね。そんなときに活躍するのが、愛犬を安全かつ快適に運べるキャリーです。
一口に「キャリー」といっても、スリング・リュック・カート・クレート・ハードキャリーなど、その種類はさまざま。見た目も機能も異なり、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
特に小型犬は体が小さく、揺れや衝撃のストレスも大きいため、キャリー選びは慎重に行いたいもの。移動手段や利用シーンに合わせて適切なタイプを選ぶことで、愛犬にとっても飼い主さんにとっても快適なお出かけになります。
このページでは、スリングやリュックとは少し異なる視点から、小型犬向けキャリーの選び方とおすすめを種類別にご紹介していきます。
2. キャリータイプ別ガイド
2-1. ハードキャリー
- 特徴
ハードキャリーは、クレートと似た構造を持ちながらも、キャスター付きで「移動のしやすさ」に重点を置いたアイテムです。
多くはプラスチック製で、頑丈なつくりである点、さらにハンドルを本体から引き出せば、片手でも楽に引いて運びやすい設計になっています。獣医さんへの通院など、短時間でサッと移動したい場面に向いています。


- メリット
・丈夫で壊れにくい
・獣医さんへの通院からデイトリップの目的地まで用途を問わず落ち着いて移動可
・中がしっかり囲われていて安心感・安定感もある
- デメリット
・軽量でもかさばる形状のものが多い
・肩掛けやリュックのような両手フリーでの運搬は不可(最近のモデルは背負えるタイプもあり)
- こんな人におすすめ
「移動中も外と隔離、安心空間を提供、飼い主さんご自身も楽に移動できるキャリーを持っておきたい」と考えている方におすすめです。
特に初めて犬を飼う方や、通院・トリミングなどの日常的な用事での使用が中心の方には、ハードキャリーの安心感と使いやすさがちょうどよく感じられるかも!
2-2. クレート(ソフト/ハード含む)
- 特徴
クレートは、四方を囲まれた箱型の形状で、犬にとって「安心できる隠れ家」のような存在。移動用のキャリーとしてはもちろん、自宅でハウスとしても使えるため、しつけや留守番時の安心空間としても活躍します。
布製のソフトタイプと、しっかりしたプラスチックなどで作られたハードタイプがあり、使い方や好みに応じて選べます。


- メリット
・移動だけでなく自宅でも使える(ハウスとして)
・車移動時にシートベルトで固定しやすい
・飛行機移動にも対応しているタイプがある
・犬が中で落ち着きやすく、しつけにも◎
- デメリット
・ハードタイプは重さやサイズ感がネックになることも
・折りたためないモデルは収納に不向き
・中での排泄対策が必要なことも
- こんな人におすすめ
飼い主さんが犬と同じ目線の高さに合わせられ、移動中も「飼い主さんとのアイコンタクトができる居場所」を提供したい方におすすめです。
車での移動が多い方や、外出時以外にもハウスとして使いたい方、災害の備えとして準備したいと思うのであれば、クレートは頼れる存在です。特に、飛行機を利用する予定がある方には、航空会社対応のハードタイプは必須アイテムとなります。
2-3. カート(ペットバギー)
- ペットカートの特徴
ペット用カートは、ベビーカーのような押し車タイプ。飼い主の腕や肩に負担をかけずに犬を運べるのが最大の特徴です。一般的に収納力の高いモデルが多く、折りたたんで車に積み込みやすいものもあり、旅行先などでも活躍します。
視線が高くなるため、カートでの移動中はいつもと違った景色を楽しんでいることがわかりますよ。


- メリット
・長距離移動でも疲れにくい
・複数の荷物や犬を一緒に運べる
・散歩中に疲れたときの休憩スペースにも◎
・公共交通機関でも安定して置けるサイズ多数
- デメリット
・コンパクトには折りたためるが、収納スペースを取る
・階段や段差では持ち上げが必要
・場所によっては持ち込みNGな施設も
- こんな人におすすめ
移動距離が長い場合や愛犬と一緒に外出する頻度が高い方に向いています。
特に、体重が少し重めの小型犬や、多頭飼いの方、さらには「足腰が弱くなってきた、体調が不安定で歩かせすぎたくない」というシニア犬との暮らしにも最適。
収納スペースが広く、荷物が多い日のお出かけにも頼れる存在です。最近のカートはサスペンション機能が向上し、乗り心地が良くなっていますよ。
3. 使用シーン別のおすすめキャリータイプ
3-1. 【日常のおでかけ】通院・トリミングに
おすすめ:ハードキャリー 、クレート(ハードタイプ)またはカート
病院やトリミングサロンへの移動では、移動時間は短くてもストレスがかかるシーンです。
犬が安心して身をゆだねられる、しっかり囲まれた空間が理想的。丈夫で安定感のあるハードキャリーなら、移動中に揺れたり傾いたりする心配が少なく、犬の不安も軽減できます。
また、獣医さんの診察室ではキャリーごと診察台に載せることもあるため、自立するクレートもおすすめです。(ベッドの取り外しが可能ならカートでも!)


3-2. 【旅行・長距離移動】車・電車・飛行機でのお出かけに
おすすめ:クレート(ソフト/ハード) または ハードキャリー
旅行などの長距離移動では、犬がリラックスして過ごせる「落ち着ける空間」が必須。特に車や飛行機では、安全面の確保も重要なので、クレートがもっとも安心です。
カートでは利用が限定される公共交通機関もハードキャリーならスルーできますよね。何かとペットに気を遣う移動中も、飼い主さんへの肉体的負担は最小限。多少の衝撃も耐久性のあるカバーでペットをしっかりプロテクト!


3-3. 【お散歩の補助】高齢犬や体力が不安な子と一緒に
おすすめ:カート(ペットバギー)
お散歩中、「もう少し外で楽しみたいけど、体力的に歩かせすぎたくない」というときに活躍するのがペットカートです。
特にシニア犬や病気の回復期にある犬とのお出かけでは、様子を見ながら無理なく距離を伸ばせる大きな助けになります。
また、人混みやイベント会場などでも安全に移動できるため、小さな犬の足元が心配なシーンでも頼りになります。


3-4. 【自宅でのハウス】安心できる居場所を作りたいときに
おすすめ:クレート(特にハードタイプ)
「キャリー=おでかけ用」と思われがちですが、クレートは「犬にとって安心できる基地」として、家の中でも活用することができます。来客時の避難場所や、留守番中の落ち着けるスペースとして、日常的に取り入れておくと、災害時にもすぐに使えて便利です。

特に、クレートトレーニングを取り入れている飼い主さんには、1台あると暮らしがぐっとスムーズになります。
3-5. クレートを選ぶ際の注意点
クレートの中には、ペットを入れた状態で長時間運ぶには適さないクレートもあります。ハウス専用として利用するモデルが該当。
この場合、「折りたたみ」とはあくまで収納や運搬時の利便性を考慮したことから。(ドライブベッドとして使用できるモデルもあります)
居住性優先で運びやすいように底板が柔らかいもの、持ち運び用のハンドルや肩掛けベルトが付いてないものは仕様を確認してくださいね。
4. 小型犬用キャリーの選び方と失敗しないための4つのポイント
4-1. 【使用シーンに合わせる】いつ・どこで使うかを明確に
キャリー選びは、まず目的を明確にすることから。「何のために使うか」から始まります。
・通院や日常使いなら → 軽量・安定性
・旅行や移動が多いなら → 収納力・耐久性・通気性
・お散歩補助や屋外での長時間使用なら → 地面との距離感、タイヤのスムーズさ
など、用途が違えば、適した素材や形状も変わってきます。
使用頻度や移動距離も踏まえて、「気軽に使えるもの」なのか、「犬にとって休息できる空間」なのかを見極めましょう。


4-2. 【サイズ感をチェック】愛犬の体格にフィットするか
小型犬といっても、チワワとシーズーでは体格も違います。「体重」だけでなく「体長」「体高」にも注目し、無理なく入れて、Uターンできる広さがあるかをチェック。目安としては、
・体長(鼻先~お尻)+10cm程度
・高さは犬が立てる+頭が当たらない程度
・横になって寝転べる幅
これらを確保すると、犬にとって快適な空間になります。
また、体重制限も必ず確認。体格だけで決めてしまうと、おデブ君が重量オーバーで、安全面が保たれなくなることもあります。苦笑。体重OK、サイズも問題ないこの2つを確認してくださいね。
4-3. 【性格や慣れも考慮】「囲まれるのが好き?」それとも…
犬によって性格も様々。囲まれた空間で落ち着く子もいれば、外が見えないと不安になる子もいます。
初めてのキャリーであれば、メッシュ窓が多いタイプや、天面・側面が大きく開閉できるものが安心。
逆に、音や光をシャットアウトしたい性格の子には、静かに包まれるようなハードキャリーやクレートがおすすめです。
また、乗り物酔いしやすい子には、安定性の高い底板がしっかりしたモデルを選びましょう。


4-4. 【お手入れのしやすさ】清潔に保てる工夫があるか
長く使ううえで、意外と見落としがちなのが「洗いやすさ」。
特に、布系・ソフトタイプのキャリーは、軽くて持ち運びやすい反面、汚れやすいのが難点。カバーが取り外せて洗えるかは重要なチェックポイントです。
また、床部分が防水・撥水仕様だったり、シートごと外して洗えるタイプなら、粗相や嘔吐のときも安心。
旅行など外での使用が多い方は、汚れが目立ちにくいカラーや素材を選ぶのもおすすめです。乗り物酔いしやすい子には、安定性の高い底板がしっかりしたモデルを選びましょう。


5. よくある質問(Q&A)
Q1. 小型犬用キャリーのサイズはどれくらいが理想ですか?
A1. 一般的には、犬の体長+10cm、体高+5cm程度の余裕があるサイズが目安です。
小型犬の場合、チワワやトイプードルなど体格に差があるため、体重だけでなく体長・体高も確認することが重要です。中で向きを変えられる広さがあると、犬がリラックスしやすくなります。
Q2. クレートとソフトキャリー、初めて買うならどちらがおすすめ?
A2. 使用目的によりますが、初めてならソフトキャリーのほうが扱いやすく、慣らしやすい傾向にあります。
クレートはしっかりした構造で安定性がありますが、やや重く、犬によっては圧迫感を感じることも。
日常使いから始めたいならソフトキャリー、移動中の安全性や長距離移動を重視するならクレートを選ぶと良いでしょう。
Q3. 犬がキャリーに入るのを嫌がります。慣らすコツはありますか?
A3. 無理に入れず、キャリーを「安心できる場所」として覚えてもらうことが大切です。
・普段から部屋にキャリーを置いておく
・中にお気に入りのタオルやおやつを入れる
・扉を開けたままにして自由に出入りできるようにする
など、「ハウス」感覚で慣れさせるステップを踏むと、徐々に抵抗がなくなります。緊急で非難するケースも出てきますので、事前にハウスのトレーニングを積んでおくと、いざという時に役立ちますよ。
Q4. キャリーは1匹に1つ必要?多頭飼いの場合は?
A4. 基本的には1匹につき1つが原則です。
狭い空間に2匹以上を一緒に入れると、ストレスやトラブル、熱中症などのリスクが高まります。
特に移動中は思わぬ振動や音もあるため、安全性・快適性の観点からも個別のキャリーを用意するのがおすすめです。
Q5. 使用しないとき、キャリーはどうやって収納するの?
A5. 最近は折りたたみ式やコンパクト収納できるタイプも多く出ています。
・ソフトキャリーやカートは折りたたんでクローゼットに収納可
・クレートは分解できるタイプを選ぶと省スペース
・カート(バギー)タイプはベッドを外してたたんで収納
・コンパートメント一体型のハードキャリーは収納スペースが必要です。
また、インテリアになじむデザインも増えており、普段はベッドやハウス代わりに使う(常設)という活用法も◎です。
この場合は、ある程度耐久性のある素材、仕様である点も確認してくださいね。
6. まとめ
小型犬用キャリーは、用途やシーンに合わせて選ぶことで、愛犬にも飼い主にも快適な移動が叶います。普段使いにはソフトキャリー、旅行や災害時にはクレートやバギーなど、それぞれの特徴を知って選ぶことが大切です。あなたと愛犬のスタイルにぴったりの一台を見つけてくださいね。