猫を飼っている人の間では最近、全自動の猫トイレが人気上昇しています。
猫と人が快適に過ごすためにはトイレ事情は切っても切り離せません。
匂いや片付けの手間など自動のトイレであれば、外出が多いお宅でも清潔に保てるのでとっても便利です。
ですが、自動トイレは猫にとってデメリットもありますし、まったく違うトイレに代わった結果、猫が自動トイレに入らないようになるケースも。購入する際には事前に対処方法も確認しておくと安心です。
今回は、全自動猫トイレのメリット・デメリットやおすすめ猫トイレを本文でを紹介していきます!
1.猫用全自動トイレでできること
一般的な猫用トイレは、猫が排泄物をした後に人がスコップなどで汚れた箇所を取り除いたり、その都度猫砂を足したりしながら使います。
猫が使うたびに掃除しなくてはいけなかったり、外出している際はどうしても片付けられないので少し不便に感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
また、動物の中でも特にきれい好きな猫は汚れたトイレを嫌がる傾向があり、片付けていないトイレだと使ってくれないなんて子も…。
猫用の全自動トイレの場合は、猫がトイレの中に入るとセンサーが感知して、排泄物を自動で処理してくれます。
トイレの中をすぐに自動で片付けてくれるので、常に清潔で飼い主さんの手間も減るというのが全自動トイレの大きな魅力です。
ほとんどの猫用全自動トイレは、数日や数週間に一度シートを交換したりするだけとお手入れもとっても簡単。
常に猫が清潔なトイレを利用できるのは猫にとっても過ごしやすくなります。
2.猫用全自動トイレのメリット・デメリット
先ほどにも少し紹介したように猫用全自動トイレにはさまざまなメリットがあります。
ですが、やはり反対にデメリットもいくつか存在するので購入する前にしっかりメリット・デメリットを理解しておきましょう。
そこでここからは、猫用自動トイレのメリット・デメリットについて解説していきます。
2-1.猫用全自動トイレのメリット
・猫が常に清潔なトイレを使える
猫はとても綺麗好きな動物なので、排泄物が片づけられないままだとまったく別の場所でトイレをしてしまうなんてこともあります。
猫にとっても全自動トイレであれば、使うたびに自動で排泄物が片付けられ、いつでも清潔ですのでそのような心配はありません。
猫がいつでも快適に使用出来ることが全自動トイレの魅力です。
特にトイレを頻繁に利用する猫にとっては、飼い主さんがトイレに気づかなくても全自動トイレがクリーニング。いつもトイレはきれいにキープできます。
とはいえ、全自動のトイレがきれいにするのは排泄物だけ。全くお掃除しなくてもよい、というのとは違いますので定期的なお掃除は実施してくださいね。
・猫のトイレ掃除がストレスフリーになる
猫のトイレ掃除はニオイがきつかったり、猫砂が重かったりと意外と大変です。
特に多頭飼いの飼い主さんはトイレ掃除の回数は負担になりますよね。
猫のトイレを全自動トイレにすると毎回掃除してくれるので、飼い主さんにとっても面倒な手間を減らすことができるのです。
さらに、
一般的な猫用の自動トイレは排泄物を袋にしまうところまでを自動で処理してくれます。
猫の尿にはフェリニンの強烈なにおいがあり、また便にも多くの病原菌が生息しています。
システマチックに全自動でトイレ掃除が完了することで直接排泄物に触れる機会が減り体調不良になるリスクも軽減されることになります。
・トイレのニオイが気にならなくなる
猫のトイレで意外と気になるのが排泄後のニオイ問題。
猫用全自動トイレは、猫がトイレの中に入って用を足すごとに付属しているビニール袋に排泄物をしまいニオイをシャットアウトします。
最近は活性炭やゼオライトなど消臭機能のフィルター付きだけではなく、猫砂も消臭機能のある砂が利用できる自動トイレもあります。
猫用全自動トイレの基本機能には、物理的に排泄物を取り除き臭いを押さえるだけでなく、化学的に臭いを押さえる機能をプラスしているものも多くニオイに対する不満はほとんどなくなります。
猫トイレ買い替え時期の判断材料のひとつに、洗っても臭いが抜けないケースがあります。
洗っても洗っても臭いが落ちなければ、マテリアルの劣化やキズでばい菌が付着していることが要因です。
今まで、トイレ掃除に大変な思いをしていた飼い主さんなら、この機会に自動トイレの購入を検討しても良いかもしれません。
・スマホでも遠隔操作対応機種も
自動トイレの中にカメラが設置された機種では、飼い主さんに猫ちゃんのトイレを自動でお知らせする製品も出ていますね。
汚れたらすぐにお掃除。猫ちゃんの様子が気になる飼い主にはうれしい機能です。
2-2.猫用全自動トイレが必要なのは、こんなケース
猫は、きれい好きなので、汚いトイレを使いたがりません。たとえそれが、自分の排泄物でも同様です。
トイレは、1、2回ぐらいの使用ですぐに中がウンチやおしっこで汚れてしまうため、猫が気兼ねなくトイレを利用するためには、常にトイレをきれいにキープする必要があります。
・頻繁にトイレを利用する猫ちゃんと一緒
猫によって、トイレの利用頻度はまちまち。1日3回~4回もトイレを利用する猫もいます。
猫のトイレがすぐに汚れてしまうようでは飼い主さんも常にトイレ番をしなければなりません。
猫のおしっこは、ニオイが強烈のため、そのたびにトイレシートを取り換えるようなら、トイレシート代もばかになりません。
衛生的にも、コスト的にも自動トイレを設置したほうが良いといえます。
・留守がちな猫家庭
都度トイレ掃除をすることができず、帰宅後、その日一日分の排泄物と格闘している飼い主にとって、留守中、常にトイレを監視し、清掃してくれる猫用の全自動トイレは欠かせないアイテム。
飼い主は、トイレ始末から解放され、留守番猫でも常にきれいなトイレを維持できることは自動トイレのの最大のメリット。
出張が多く、家を留守がちにする飼い主さんも同様です。
猫餌はタイマーで何とかしのぐことができますが、きれい好きな猫にトイレも、留守中、快適に使用してもらう必要があります。
飼い主としては、より吸収力のあるおしっこシートを敷いたり、トイレを2つ並べることなく、猫用の自動トイレを設置することで、常にきれいな状態が維持できます!
・多頭飼いの家庭
猫が2匹以上家庭内にいるのであれば、最低2個トイレを設置します。理想のトイレ台数は「飼っている頭数プラス1」。
もし、追加でもう1台置くことを考えているのであれば、もしくは現状1つのトイレをシェアして使っているのであれば、次のトイレは自動トイレをお勧めします。
猫用自動トイレは、トイレ使用後に速やかにトイレ掃除をしますので、万一、既存のトイレが汚れていても、猫は、全自動トイレのきれいな環境で用を足すことができます。
2-3.猫用全自動トイレのデメリット
・警戒心が強い猫は好まないことも
全自動トイレは、「ドーム型」といわれるカバーなどで覆われている形がほとんどです。
警戒心が強い猫の場合は、怖がって入ってくれないことがあるので注意してください。
全自動トイレは安い買い物ではないので、猫の性格や相性を事前に確認しておくことをおすすめします。
・静音レベルが機種によってさまざま
全自動トイレはモーターが作動して排泄物を処理します。猫によってはクリーニングしているときの音でびっくりするかもしれません。静音モーターや口コミで静かであることがわかるほうが、猫も安心です。
排せつ後すばやくクリーニングすれば、ニオイもおさえられますが、排せつ直後にモーターが回りだすと、猫によっては怯えることもあります。
クリーニングの時間調整ができる自動トイレもおすすめです。
一方で、音は飼い主にとって気になることも。
家猫は昼に活動する習性に戻っていますが、もともと夜行性と言われます。
警戒心が強い猫は、誰もいない夜中にトイレをすることも多く、夜中の「シーン」とした中で、トイレのクリーニング音は飼い主側で気になることも。
このあたりも、① 購入前にトイレの場所を再検討するか、② 静音タイプを購入すべきか、③ 購入を見送るべきか、④ 夜間だけスイッチをオフにすべきか、など、判断材料になります。
・使用できる砂が決まっていることがある可能性も
全自動トイレは機械式なので、普段から使っている猫砂が使えるとは限りません。
機種によっては、いつもの猫砂が使えない全自動トイレもありますので、事前に使用可能な猫砂をチェックしておきましょう。
機種に合わない猫砂を無理やり自動トイレに使用するのは故障の原因にもなりますので気をつけてくださいね。
・子猫や体重の軽い猫は使えないことも
体重センサーで反応するタイプの自動猫トイレは、猫の体重が軽すぎると使用出来ない場合もあります。
購入の前に自分の猫ちゃんに対応しているかどうかを、チェックした上で検討しましょう。
・飼い主さんのトイレチェックがおろそかに?!
従来型のトイレは、飼い主さんがトイレ掃除のときに目視でウンチをチェックをします。
一方、自動猫トイレは、自動で猫ちゃんのトイレを感知し速やかにトイレ掃除をするのがメリット。トイレがいつもきれいな状態で、排泄物チェックがおろそかになりがちです。
排泄物チェックは猫の健康管理上とっても重要です。固まる猫砂の隙間から、不自然だと思ったら周囲の砂を剥がして排泄物を観察してみてください。
- 消化できずにそのまま排せつされたものはないか
- 食べてはいけないものを食べた形跡がないか
- 色がいつもと変わりがないか
- おしっこの量(固まった量)はいつもと同じか
最終トイレ始末でウンチの状態を確認することを忘れないようにしましょう。
・その他、猫用全自動トイレに関して気づいた点
一般の猫トイレと比較して、感覚的に猫砂の減りが早い気がします。
機種に依存する部分かもしれませんが、通常の猫トイレは、すのこシャベルで余分な砂を落として処理します。
一方で、自動トイレの場合は、ザクっと処理することが理由かもしれません。
良い面で気づいた点と言えば、カートリッジやリッターバッグ(使用済みの猫砂をためる袋)は、メーカー専用のものを進めていますが、案外、市販のペットシートやビニール袋が代用できる点。
もちろん、サイズは合わせる、バッグは大き目で揃える必要がありますが、コスパを考えて市販のビニールなどで代用するのは、ランニングコストを低く抑える知恵です!
2-4.猫用全自動トイレの確認事項
・安全装置は?
全自動猫トイレは、不在中でも機能するすることが絶対条件。飼い主さんが見てないところでも猫ちゃんが安心して使える安全装置は不可欠です。
猫ちゃんのトイレ中はセーフティーデバイスの「挟まれ防止」が作動する自動トイレであることを確認してくださいね。
3. 猫が自動トイレに入らない場合の対処方法
猫の自動トイレは、猫用品の中で最も高価な買い物ですよね。せっかく購入した自動猫トイレも猫が使ってくれなければ、精神的にも金銭的にも悲しくなります。
この章では、猫が自動トイレに入らない場合、どのように対処すべきかを解説します。
理想は、いつの間にか自動トイレを猫が使うようになること。そのためには、猫トイレ交換の法則をまず思い出しましょう。一般のトイレでも自動猫トイレでも同じことが言えるのです。まずはここから。
3-1.自動猫トイレと今の使用中のトイレを並べて設置
猫は、トイレの環境が急に変わると、とてもストレスに。今まで使っていたトイレを探したり、トイレを我慢したりすることもあります。
新しいトイレが急に表れても落ち着かないものです。
まずは、猫に自動トイレと通常トイレの選択肢をあたえましょう。今までのトイレが隣に置いて、トイレ環境を選択できる状態にすることが第一段階です。
3-2. 臭いのついた砂を混ぜる
たとえ自動トイレを並べても新しい砂だけでは、猫がトイレであることを認識しにくいことも。
いままでの猫トイレで使用していた古い猫砂を、少量今使用中のトイレから移して混ぜてあげることで、新しいトイレも馴染みのあるにおいになりますので、トイレを認識しやすくなりますよ。笑。
これも一般的なトレイタイプ猫トイレを新しいトレイタイプの猫トイレに交換するときの方法です。
・今まで使用していた砂が自動トイレに使えない場合
猫は、砂のタイプが変わっただけでも嫌がることがあります。猫用自動トイレに今までの猫砂が使用できない場合は、
1). 従来の猫トイレの砂をまず変更
2). 新しいタイプの砂に慣らす。
3). 自動トイレに混ぜる
というようなステップで砂を変えましょう。
一般的な自動猫トイレはウンチやおしっこの塊を処理できる機能で、ベントナイトのような鉱物系やペーパーパルプで水に反応して固まるタイプの猫砂を使うことが多いです。
ですので、今のシステムトイレでペレットタイプやポリマータイプの固まらないタイプを使用している場合は、交換して慣れさせる必要があります。
その場合は、一旦すのこの上にビニールを被せてその上にペットシーツ、そしてたっぷりの固まる系猫砂を敷いて固まるタイプの猫砂に交換、慣れさせるようにします。
後は、しばらく使って排せつ物のにおいがついたら、少量ニオイのついた砂を自動トイレに移し新しいトイレも使ってよいことを猫に認識させましょう。
3-3. 猫トイレはすぐに自動にしない
トイレの後、急に自動クリーニングが始まると驚く猫もいます。また、トイレの正体不明の動きに怯えてしまうと、怖気づいて、その後なかなか使わないことはよく耳にします。
全自動猫トイレは、購入してもすぐに自動クリーニングのスイッチを入れないようにしましょう。
もし、購入してスイッチが入ってしまっている場合、自動お掃除機能はオフに。しばらくの間、通常のドーム型トイレのような環境にして様子見します。
1回使ったからと言って自動クリーニングをオンにするのも待ってくださいね。『急いてはことを仕損ずる』という格言通り、自動トイレを猫が使い始めても3~4日は、飼い主さんが手動で掃除をしましょう
3-4. 自動クリーニング機能をオンに
猫が自動トイレを使い始めて数日たち、自動トイレの環境に猫が慣れたようであれば、次のステップとして自動クリーニングをオンにしてみましょう。
自動猫トイレには様々なタイプがありますが、猫がトイレに入ったことを感知して自動クリーニングする猫トイレは、クリーニング開始の時間をなるべく遅く設定。猫がトイレから離れて落ち着いた時間にクリーニングするようにします。
まずは、自動トイレが猫に危害を加えるものではないこと、自動クリーニングの音と動きに慣れさせることが重要です。
ご存じの通り、猫はちょっとした物音にも敏感に反応します。最近の猫の自動トイレは静音になったとはいえ、まだまだ猫にとっては気になる音です。
4. それでも猫が自動トイレ 入らない場合
新たに購入した猫自動トイレを使い始めるときは、今まで使用していたトイレを並べておくことをお伝えしました。
通常、上記のプロセスを取れば、2,3日後には、自動トイレを使い始めます。とはいえ、慣れた場所以外で用を足すのが苦手な猫は、なかなか新しい自動トイレを猫が使わないケースもあります。
そのような場合は、すこしかわいそうですが、今まで使用していた猫トイレの掃除をやめることも選択肢です。
猫は、きれいなトイレを選ぶ傾向がありますので、隣にきれいな猫トイレがあれば、自動トイレであってもそちらを選択する可能性が高いです。試してみてください。
・ご褒美について
たまに、自動トイレを使った猫に対するご褒美についてお話しする人がいますが、一度や二度使ってご褒美をあげてもご褒美と自動トイレ使用の関連性に思考はなかなかリンクしません。
つまり、ご褒美はあっても無くてもどちらでもよいといえます。猫は慣れれば、使い始めるのでご褒美の心配まではしなくてもおそらく問題ないでしょう。
むしろ、自動トイレを猫がスムーズに使えるように、アクセスについて考えることの方が重要です。
4-1. 入り口は常時開いた状態にキープ
入り口がふさがったタイプの自動トイレでは猫が入ることをまずます躊躇します。
本文中でも扉付きの猫用自動トイレについて紹介していますが、慣れるまではのれんや扉を外して置きましょう。
同じ猫砂が自動トイレにも敷かれていること目にできるようにし、従来と同じトイレ環境であることを認識させます。
4-2. ステップを準備
全自動の猫トイレは、一般の猫トイレより入り口が高くなっています。
そのため、従来のトイレから全自動にスイッチする場合、認識してもスムーズに中まで入ることに躊躇するケースがあるのも事実。
特に、オープンタイプのシステムトイレやボックストイレを使っていると、サイズも大きく威圧感がありますので、自然な移行には工夫が必要です。
入り口までの高さが障害になる場合はステップを置いてあげましょう。
ステップは高さ10cm程度のスチロールブロック がおすすめですが、古い雑誌でも問題ないです。
トイレの近くなので、汚れたときに手入れがしやすいこと。雑誌のように捨てられるものを。
5.まとめ
猫に全自動トイレを使用すると汚れた砂を取り除く作業やトイレシートの交換などがなくなり、掃除が格段にラクになります。
旅行に出かけるときに自動給餌器を使用し食事の管理は行き届いていても、トイレについては気がかりな飼い主さんも多かったのではないでしょうか。
シーツを2枚敷いたり臨時のトイレを設置していた飼い主さんにとって自動トイレはまさに救世主ですね。
トイレ掃除ができない日でも、トイレが汚くて猫にストレスをかけることがなくなるというのも大きなメリットです。
猫と長く暮らすためには、お互いがストレスのない環境を整えることが大切になります。
愛猫に全自動トイレを購入の際には、こちらを参考に猫にも飼い主にもストレスフリーなトイレを見つけて猫との毎日の生活を楽しんでくださいね!